京都府は、無許可の民泊施設の実態を把握するため、2016年5月から6月末において、民泊サイトに掲載された施設を対象に現地調査を実施。7月14日に「民泊施設の現況調査結果について」として調査結果を発表した。
調査結果によると、京都府内(京都市を除く)の民泊サイト※掲載施設は計136施設あり、うち旅館業法に基づく許可を受けている施設は27施設(20%)、無許可営業の状態にある施設は59施設(43%)、実態が不明な施設は50施設(37%)だったことがわかった。
このうち無許可営業の状態にある49施設については営業中止の指導を実施。指導に応じない場合は、告発も視野に入れて対応していくこととしている。
調査対象の民泊サイトは世界最大手のAirbnb(エアービーアンド)、Expedia系のVRBO、HomeAway、中国系の住百家、他にもWimdu、Roomorama、Booking.com、とまりーなとなっており、人海戦術で徹底的に調査したことがうかがえる。
一目でわかる!民泊施設の現況調査結果
許可取得状況
営業中止指導状況
50施設は、運営実態つかめず
全施設のうち、37%にあたる50施設は所在地を特定できない、又は、所在地は特定しているが連絡がつかない、家主不在で営業の実態が把握できない等、行政指導には至っていない。
多くの民泊サイトでは施設の所在地は宿泊予約を行わないとわからない仕組みになっており、この仕組みが影響しているものとみられる。
全国に先駆けて観光や衛生、消防などの担当職員で構成する「民泊」対応プロジェクトチームを2015年11月に発足させた京都市も同様に、2,702件の全民泊施設のうち53.4%にあたる約1,500施設の営業実態をつかめていない。
「京都市民泊施設実態調査」より
《関連サイト》
民泊施設の現況調査結果について