無免許の民泊業者を厳罰化へ 台湾交通部が発表

台湾交通部(日本の国交省に相当)は7月13日から、民泊などの観光業が対象の規則を定めた条例の改正を施行し、罰金額を引き上げるなどの厳罰化を盛り込んだと7月14日付の自由時報が報じた。

条例改正は、日本での民泊が急速に広がるように台湾でも民泊の需要が急増していることを受けた処置となる。交通部観光局の最新の統計によると、台湾全域のホテル・旅館などの宿泊施設は3,775施設で16万4,754室ある。このうち、約570の無免許の事業者が提供する13,122室が、必要な許可を得ずに旅行者を泊めていたとされ、違法に提供された部屋の多くには民家が多いことも明らかになった。

【発展観光条例裁罰標準の主な内容】
・宿泊事業の免許がなければ所有や賃貸を問わず、部屋を宿泊用として貸し出せない
・宿泊事業の免許がなければインターネットなどに広告を出すことができない

条例改正後は、個人や法人を問わず、事業免許がなければ、Airbnbなどの民泊プラットフォームに宿泊施設の情報を提供することができない。これに違反すると、30,000台湾元(約11万円)の罰金が科せられ、違反を重ねると最高で罰金が30万台湾元(110万円)まで引き上げられる。また観光旅館営業免許を取得せず、宿泊業務を行った場合、従来の罰金は9万~45万台湾元(約33万〜165万円)だったが、これを10万~50万台湾元(約36万〜184万円)に引き上げた。

今回の改正で台湾で広がりをみせていた民泊に対して厳罰化に踏み切ったのは、違法業者の宿泊施設の安全面・近隣住民の住環境が問題になったからだ。民家では施設の防火体制の不備、避難指示・経路などの火災時など緊急事態の対応の措置が整っていない。さらに、国籍を問わず、不特定多数の宿泊者(ゲスト)が訪れるため、宿泊施設として認識していない近隣住民が不安視するケースも多かったとみられる。罰金が大幅に引き上げになることで一定の抑制効果もありそうだ。

国内でも民泊の無許可施設をめぐって、全国でトラブルや訴訟に発展するケースが増加している。宿泊者(ゲスト)の多くは、インバウンド(訪日外国人)のため、日本の生活様式の理解不足から、近隣住民とゴミ出しのルール、騒音などでトラブルになることが多い。無許可でマンションの一室で民泊事業を始めると、マンションの管理規約違反となり、これが訴訟に発展するケースが東京や大阪などで相次いで起きていた。

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