観光庁「民泊」監督業務の民間委託を認める方針

観光庁は、空き家などに有償で観光客を宿泊させることができる「民泊」の監督業務を、民間に一部委託することを認める方針を打ち出した時事通信社が報じた。

民泊の監督業務は自治体や政令市に委ねられることになるが、現地調査が必要であることからマンパワー不足が問題になることが確実だった。民泊業者が正しいルールにのっとって施設を運営しているかどうかなどの監督業務を民間に委託できるようにすることで、人手不足の問題を緩和する狙いがある。

観光庁では、違法駐車を取り締まる監視員のような役割を想定しているといい、7月に開かれる都道府県などとの意見交換会で枠組みについて説明するという。

6月に可決成立した住宅宿泊事業法(以下、「民泊新法」)は、来年1月に施行される予定だ。民泊新法の施行でこれまで必要だった旅館業法や特区民泊の許可を得なくても都道府県知事への届出を行うことで民泊運営が可能になる。

民泊新法では届出だけで民泊の運営が可能になる一方で、営業日の上限日数は180日と定められるほか、家主への苦情対応にも応じ、民泊施設にはひと目でそれと分かるように標識を掲示する義務が課せられる。

民泊新法施行後、これに応じない民泊業者は、都道府県が立入検査を実施し、業務停止または事業廃止命令を出す。従わない場合、懲役6ヶ月以内、もしくは100万円以下の罰金を支払わねばならない。民間の委託業者は、立ち入り検査の手前まで、届け出に虚偽の内容が含まれていないか、民泊が法令通りに運営されているかなどチェックを行う。

 

京都市では調査の外部委託がスタート

ヤミ民泊への対策を強化する京都市では、市の調査で民泊施設の所在地を特定することができなかった施設について、調査の外部委託を開始した。委託するのは現地調査が必要でマンパワーが必要となる営業施設及び営業者の特定等の調査業務。

京都市は、「民泊通報・相談窓口」に寄せられた1,901件の通報に基づき、調査指導対象となる1,159施設に対して延べ2,143回の現地調査を実施した。単純計算では1施設あたり1.9回の現地調査を行っていることになる。

多くの室数を施設内に抱えるホテルや旅館とは異なり、民泊は様々な場所に点在していることが多いのもマンパワーが必要な要因の一つとなっている。

観光庁が「民泊」の監督業務の外部委託を認める方針を出したことで、民泊新法後は適正なルールのもとでの運営を行わない民泊はますます厳しい局面を迎えそうだ。

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