青春18きっぷとは、JRが期間限定で発売する特別企画乗車券で、全国のJR線において「普通列車」や「快速列車」の普通車自由席などを、乗り放題で利用できるお得な切符です。

JRグループは「青春18きっぷ」の春季用として、3日用(連続3日間有効)、5日用(連続5日間有効)、北海道オプション券を2025年2月14日から発売します。

青春18きっぷは1982年に初登場して以来、多くの鉄道旅行ファンに親しまれてきました。しかし、2024年冬発売分からルールが大幅改定され、「連続する3日間用」と「連続する5日間用」の2種類が登場しました。

新しいルールに変更なった「青春18きっぷ」の前回からの変更点や注意点、価格や販売期間などを詳しく解説します。

 

青春18きっぷとは?

青春18きっぷは、JR線の普通列車・快速列車が期間限定で乗り放題になるお得なフリーパス型乗車券です。名前に「18」と付いていますが、年齢制限は一切なく、学生から社会人・シニアまで誰でも購入・利用可能です。

春・夏・冬の長期休暇シーズンに合わせて発売され、発売期間および利用可能期間がそれぞれ設定されています。1枚で設定された有効期間中はJR全線の普通・快速列車に何度乗り降りしても料金は定額なので、長距離移動や鈍行列車の旅を格安で楽しめるのが魅力です。

青春18きっぷは1982年に初登場して以来、多くの鉄道旅行ファンに親しまれてきました。しかし、2024年冬発売分からルールが大幅改定され、「連続する3日間用」と「連続する5日間用」の2種類が登場。

新ルールでは、5日間用が12,050円、3日間用が10,000円(大人・子ども同額)に設定され、1日あたりに換算すると5日間用で約2,410円、3日間用でも約3,333円程度と、通常運賃との差額メリットが大きくなります。

 

【2025年2月14日開始】青春18きっぷ(3日間用)

「青春18きっぷ(3日間用)」は、連続する3日間、JR線の普通列車・快速列車の普通車自由席が乗り降り自由になります。BRTやJR西日本宮島フェリーも利用できます。

料金は大人10,000円で、年齢制限はありません。1枚につき1人のみ利用可能で、自動改札機での利用も可能です。

特急列車、急行列車、グリーン車指定席を利用する場合は別途料金が必要です。また、普通・快速列車のグリーン車自由席や指定席を利用する際も、追加料金が必要となります。

購入は、JR東日本の主な駅の指定席券売機、みどりの窓口、JR EAST Travel Service Center、主な旅行会社で可能です。

発売期間
2025年2月14日~4月8日

利用期間
2025年3月1日~4月10日

 

【2025年2月14日開始】青春18きっぷ(5日間用)

「青春18きっぷ(5日間用)」は、普通列車・快速列車の普通車自由席が5日間乗り降り自由になるフリーパスです。

このきっぷは、JR線の普通・快速列車に加え、BRTやJR西日本宮島フェリーも利用できます。自動改札機での利用も可能で、年齢制限はありません。1枚につき1人のみ利用できます。

料金は大人12,050円で、特急列車、新幹線、急行列車は利用できません。グリーン車や指定席を利用する場合は、別途料金が必要となります。なお、新青森~青森間などの一部特例区間があります。

払戻しは、有効期間開始前または未使用時のみ可能で、手数料220円がかかります。紛失時や運行不能・遅延による払戻しはできません。

購入は、JR東日本の主な駅の指定席券売機、みどりの窓口、JR EAST Travel Service Center、主な旅行会社、全国のJR主要駅で可能です。

発売期間
2025年2月14日~4月6日

利用期間
2025年3月1日~4月10日

 

【2025年2月14日開始】北海道新幹線オプション券

「北海道新幹線オプション券」とは、青春18きっぷを利用する際に、北海道新幹線「新青森~木古内」間と道南いさりび鉄道線「木古内~五稜郭」間を連続して利用できる特別なオプション券です。

このオプション券は、北海道新幹線では普通車の空席、道南いさりび鉄道線では普通列車のみが利用可能です。途中下車は木古内駅・五稜郭駅に限り可能となります。

料金は2025年3月31日発売分までは4,500円、4月1日発売分からは4,650円となります。有効な青春18きっぷとの併用が必須で、1枚につき1人片道1回のみ利用できます。なお、こども用の設定はありません。

購入は、JR東日本の主な駅の指定席券売機、みどりの窓口、JR EAST Travel Service Center、提携販売センター、主な旅行会社、全国のJRの主な駅のみどりの窓口・旅行センターで可能です。

予約期間
2025年2月14日~4月10日

旅行対象期間
2025年3月1日~4月10日

 

青春18きっぷの最新ルール(変更点と注意点)

青春18きっぷは2024年度冬シーズンから大きくルールが変更され、2025年も新ルールが適用されています。以下、最新ルールのポイントを整理します。

連続使用が必須に

従来の青春18きっぷは有効期間内で好きな日に5回分まで分割利用できましたが、現在は「連続する3日間」または「連続する5日間」の乗り放題きっぷに変更されています。

購入時に利用開始日を指定し、その日から途切れなく連続した日数だけ有効となります。一度使い始めたら途中で日を空けて使うことはできないので、計画的に旅程を組む必要があります。

1枚につき1名で利用

リニューアル前は、1枚のきっぷを友人同士でシェアし、同じ日を2人で利用(=2回分消費)するといった使い方も可能でした​。しかし現在は1枚の青春18きっぷを複数人同時に利用することは不可となりました​。

グループ旅行の場合は、各人がそれぞれ青春18きっぷ(3日用または5日用)を購入する必要があります。同伴者と日数を分け合うような使い方はできない点に注意してください。

券種の種類と価格

青春18きっぷは現在「5日間用」12,050円と「3日間用」10,000円の2種類があります​。

これは2024年冬から導入された新券種で、5日間用は従来の5回分に相当し、3日間用は短めの旅程向けに新設されたものです。子ども料金の設定はなく、大人と同じ価格となっています​(小児が利用する場合も大人と同額ですが、距離によっては小児運賃のほうが割安なケースもあるため要検討)。

自動改札対応

新しい青春18きっぷは自動改札機に対応しました​。旧来の青春18きっぷはスタンプ押印式の紙きっぷで、自動改札が使えず有人改札で日付印を押してもらう必要がありました。

しかしリニューアル後は券面に磁気情報が入っており、自動改札に通すことが可能です。そのため駅員に毎回日付印を押してもらわなくてもスムーズに改札を出入りできます(もちろん有人改札での利用も可能です)。

変更・払戻条件

利用開始日の変更は、未使用で有効期間が始まる前であれば1回に限り可能です​。

例えば開始日を3月10日と指定したけれど予定を3月12日に変更したい、という場合に1度だけ変更できます(ただし3日券から5日券への変更やその逆はできません​。

払い戻しについては有効期間開始前または期間内で、なおかつ全く未使用の場合に限り取り扱われます​。この場合、払戻手数料220円を差し引いた残額が返金されます​。

 

青春18きっぷの対象列車とは?新幹線は乗れる?

Unplash

青春18きっぷで乗車可能な列車の種類と、利用にあたっての例外的なルールを整理します。基本原則はシンプルですが、一部特例も存在するので把握しておきましょう。

 

基本は「JRの普通・快速列車」

青春18きっぷで乗れるのは、JRグループの在来線普通列車・快速列車の普通車自由席です​。

これらの列車であれば日本全国どこまで乗っても追加料金不要で乗り放題となります。またJRが運行する一部のBRT(バス高速輸送システム)も利用対象です​。

BRTとは鉄道の代替バスですが、気仙沼線BRTや大船渡線BRTなどJR東日本管内で運行されている路線があります​。これらBRT路線も青春18きっぷのフリーエリアに含まれており、鉄道路線と同様に乗車可能です​。

さらに、JR西日本宮島フェリー(宮島航路)も青春18きっぷで利用可能。広島県の宮島口~宮島間を結ぶフェリーで、JR西日本が運航しています。※宮島口から乗船する場合のみ宮島訪問税100円が別途必要

 

JR線以外の鉄道路線は原則対象外

青春18きっぷの対象列車は、基本は「JRの普通・快速列車」となるため、JR線以外の鉄道路線も基本的には利用できません​。日本にはJR以外に多数の私鉄・第三セクター鉄道がありますが、青春18きっぷではそれらの路線は乗り放題対象外です​。

具体例を挙げると、青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道・えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道・ハピラインふくい・伊勢鉄道・肥薩おれんじ鉄道等、JR線から経営分離された路線や第三セクター鉄道は原則利用できません​。

 

新幹線や特急列車・急行列車は乗車不可

新幹線や特急列車・急行列車などの優等列車は、青春18きっぷでは基本的に利用できません​。

仮に乗車する場合は、青春18きっぷとは別に乗車券と特急券(または急行券)を買わなくてはならず、青春18きっぷだけでは乗車不可です​。

たとえば、東京~大阪間で途中区間だけ新幹線に乗るといった場合、その区間の運賃も特急料金も別途必要となり、青春18きっぷの効力は一切及びません。

また、JR線以外の鉄道路線も基本的には利用できません​。日本にはJR以外に多数の私鉄・第三セクター鉄道がありますが、青春18きっぷではそれらの路線は乗り放題対象外です​。

 

青春18きっぷの裏ワザ

青春18きっぷの対象列車とは、上述の通り、原則としてJRグループの在来線普通列車・快速列車の普通車自由席が対象となりますが、例外的に利用できる特例区間が存在します。

これらの特例ルールは、主に新幹線開業による並行在来線の経営分離や、特急しか走っていない区間への配慮から生まれました。代表的な特例を以下にまとめます。

第三セクター鉄道の特例区間

青い森鉄道線

JR線同士を乗り継ぐためにやむを得ず第三セクター区間を通過しなければならない場合に限り、青春18きっぷでその区間を通過利用できます​。

例えば青森県の青い森鉄道線では、JR大湊線やJR八戸線に乗り継ぐ際に青森~野辺地~八戸間を通らざるを得ません。このため「青森~八戸」「青森~野辺地」「野辺地~八戸」の各区間については18きっぷで通過乗車が認められています​。

ただし途中下車できるのは青森・野辺地・八戸の3駅のみで、それ以外の駅で降りてしまうとその区間の運賃を別途支払う必要がある点に注意が必要です。※乗り継ぎは当日完結必須

 

あいの風とやま鉄道線、IRいしかわ鉄道線

北陸新幹線の開業でJR北陸本線が分断されたことへの救済措置として、あいの風とやま鉄道線(富山~倶利伽羅間)およびIRいしかわ鉄道線(倶利伽羅~津幡間)も特例があります​。

具体的には、富山~高岡~倶利伽羅~津幡を第三セクター経由で通過する場合に18きっぷが有効です​。途中下車可能駅は富山・高岡・津幡の3駅に限られ、それ以外の駅で降りると同様にその区間の運賃精算が必要となります​。

 

ハピラインふくい線

2024年開業の北陸新幹線敦賀延伸に伴い、ハピラインふくい線(敦賀~越前花堂間)についても特例通過利用が設定されました​。こちらも途中下車可能駅は敦賀と越前花堂のみで、それ以外は別途運賃が必要です​。

以上の第三セクター特例はいずれも「JR線とJR線を結ぶための通過に限る」という建前であり、乗り継ぎ目的以外(途中観光など)の乗降は不可となっているのでご留意ください。

 

特急列車に乗れる特例区間

一部の区間では、普通列車が極端に少ないか存在しないため特急列車に乗らざるを得ない場合があり、その救済措置として青春18きっぷ単独で特急に乗車できる区間があります​。該当する主な区間は次のとおりです。

特例区間はいずれも「その区間内のみ」で完結する乗車であれば追加料金なしで特急に乗れるというものです​。区間をまたいで乗車する場合は当然ながら全乗車区間の運賃・特急料金が必要になるので、特例区間を出る前に特急を降りることが大切です。

奥羽本線 新青森~青森

新青森~青森間は現在特急「つがる」のみ運行で普通列車がありません。この区間に限り、青春18きっぷで特急列車の普通車自由席に乗車できます。ただし区間内のみ有効で、新青森から青森を超えて乗り通す場合(例:新青森から八戸まで乗る等)は全区間の乗車券と特急券が必要になります。

石勝線 新得~新夕張

石勝線のこの区間も特急しか走らない区間です。青春18きっぷで特急列車(全車指定席)の普通車指定席の空席に乗車可能となっています。

こちらも区間内相互発着(新得〜新夕張間のみの利用)に限る特例で、区間外へまたがって乗る場合は別途乗車券・特急券等が必要です。

室蘭本線 東室蘭~室蘭

本数が少ない区間で、かつては各駅停車の特急が走っていた経緯から、現在も青春18きっぷで特急列車に乗車できます。東室蘭~室蘭間を区間内のみ利用する場合、特急の普通車指定席空席に乗車可能です。こちらも区間外にまたがる乗車は不可です。

佐世保線 早岐~佐世保

長崎県の佐世保線終端区間で、普通列車本数が少ない事情から特急「みどり」等の普通車自由席に限り乗車が認められています。早岐~佐世保間のみ18きっぷ有効で、それ以遠に乗る場合は別途券が必要です。

宮崎空港線 宮崎~宮崎空港

宮崎空港連絡列車(特急「宮崎空港」)しか走らない区間のため、特急列車の自由席に乗車できます。空港アクセスに青春18きっぷが利用できる嬉しい特例です。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 「青春18きっぷ」は18歳未満でも購入できますか?

年齢制限は一切ありません。名前に「18」とありますが、小学生からお年寄りまで誰でも購入・利用可能です。元々は青春真っ只中の学生向けとして企画された経緯が名前に残っているだけで、現在は幅広い年齢層の旅人が利用しています。

ただし子ども用の割引価格設定は無いため、小児でも大人と同額のきっぷを購入する必要があります。

 

Q2. 1枚の青春18きっぷを友達とシェアして使えますか?

現在のルールではシェア利用はできません。お一人様につき1枚の青春18きっぷが必要です。同じ行程を旅する場合でも、人数分のきっぷを用意してください。

昔は1枚のきっぷを複数人で同時に使うことも可能でしたが、2024年冬以降の新ルールで「1枚につき1名まで」と変更されました。なお、連続した日数の途中で友人に譲渡するといったことも想定しづらくなりました(例:5日間用の2日目から別の人に渡す、などは連続使用の関係で現実的ではありません)。

未使用の状態であれば譲渡自体は可能ですが、途中からの名義変更はできないと考えましょう。

 

Q3. 3日間用を2日に分けて使い、残り1日を後日使うことはできますか?

できません。利用開始日から連続した日数で使い切る必要があります。例えば3日間用を月・火使って、水曜を空けて木曜に使おうとしても、水曜を飛ばした時点で効力が切れてしまいます(連続ではなくなるため残りは失効扱い)。

連続利用が大前提なので、使わない日があっても日数は経過して消化されてしまうと認識してください。どうしても間を空ける必要がある場合は、その日数分を含めた連続日程で別途きっぷを買う(例:間を空けたい日も含め5日間用を買う)か、諦めて通常の切符で移動する必要があります。

 

Q4. 有効期間最終日には、日付をまたいで乗車できますか?

最終日23:59発までに乗車した列車であれば、降車が日付を越えてもその列車下車までは有効です。青春18きっぷに限らずJRの特別企画乗車券は共通のルールとして、有効最終日の最終列車まで利用可となっています。

終電後に走る臨時列車等が無い限り、通常ダイヤの終電までに乗ればOKです。例えば有効期限最終日の夜11時50分に乗った列車が深夜0時半に終点に着く場合、その下車までは有効とみなされ追加の運賃は不要です。

ただし途中下車して日付をまたいだ場合は新しい日とみなされ無効となるため、乗り続けることが条件です。なお昨今は深夜まで走る普通列車は多くありませんが、繁忙期に運行される臨時夜行快速列車(過去の「ムーンライト◯◯」など)に乗る際もこのルールが適用されます。

 

Q5. 青春18きっぷはどこで買えますか?

JRの駅や主な旅行会社で購入できます。具体的には、JRのみどりの窓口、みどりの券売機(指定席券売機)、JRのツアーデスク(びゅうプラザ等)、日本旅行・JR東海ツアーズなどの旅行代理店で取り扱っています。

インターネット専用商品ではないため、スマホやPCで購入してデジタル券を受け取る、といったことは原則できません(※一部の旅行会社が独自に通販するケースはあるかもしれませんが一般的ではありません)。

駅で紙のきっぷを購入し受け取ってください。また購入時に利用開始日をその場で指定する必要がありますので、その点も留意しましょう。

 

Q6. 新幹線や特急に乗りたくなった場合は?

青春18きっぷでは新幹線・特急には乗車できませんので、その区間だけ別途きっぷを購入する必要があります。青春18きっぷは基本運賃のみをカバーする乗車券ですが、新幹線や特急に乗る場合は乗車券+特急券が必要です。

例えば旅行途中で時間短縮のため一部区間だけ新幹線に乗るなら、その区間分の乗車券(運賃)と新幹線特急券を駅で購入し、青春18きっぷはその区間では使わない形になります。もちろん特急乗車後に18きっぷに旅を戻すことは可能です(改札を出入りする際に切り替えるイメージです)。

青春18きっぷに追加料金だけ払って新幹線に乗ることはできない点に注意してください。「乗車券部分は18きっぷでまかなえるのでは?」と思われがちですが、規則上それは認められておらず、青春18きっぷの効力が及ばない列車では運賃も含め全額自己負担となります。

 

Q7. 利用できない期間(秋など)はどうすればいいですか?

青春18きっぷは春・夏・冬のみの発売で、秋には設定がありません。

しかしJR各社は秋シーズン向けに「秋の乗り放題パス」という類似の商品を発売しています。秋の乗り放題パスは青春18きっぷと同じく普通列車が乗り放題になるきっぷで、利用期間は概ね10月頃の連続した3日間、有効エリアもJR全線(青春18きっぷに準ずる範囲)です。

価格は大人およそ7,850円程度(シーズンにより変動)で発売されていました。毎年発売されるとは限りませんが、2024年秋も設定がありましたので、秋に青春18きっぷ旅をしたい場合はこのパスをチェックすると良いでしょう。

 

Q8. 青春18きっぷでJR以外の路線に乗ってしまったら?

A8. 基本的に全額別途精算となります。青春18きっぷはJR線専用の乗車券ですので、誤って私鉄や第三セクター鉄道の改札に入ってしまった場合、その路線の運賃を支払う必要があります。

例えば大阪環状線の鶴橋駅で近鉄線に乗り換える際、誤って近鉄改札から入場してしまうと近鉄線の切符が無いため出られなくなります。この場合駅係員に申し出て運賃精算となります。

同様に、青春18きっぷで経路上通れない第三セクター区間に入ってしまった場合も、その区間の運賃を請求されます。事前に乗換駅での経路に注意し、JR以外には乗らないようルート確認を怠らないことが大切です(紛らわしい駅では案内表示にも気を配りましょう)。

もし特例で通過利用が認められている区間で降りてしまった場合も、その段階で18きっぷの効力外となり、乗車してきた区間分の料金精算となります。

 

Q9. 普通列車グリーン車や座席指定に乗りたい場合は?

別料金を支払えば利用可能です。青春18きっぷはあくまで「乗車券」ですので、座席指定席やグリーン車といった付加サービス部分は別途購入する必要があります。

例えば東京~小田原間の快速「アクティー」は全車自由席なのでそのまま乗れますが、上野東京ラインのグリーン車に乗りたい場合はグリーン券を購入すれば着席できます。

また名古屋圏の特別快速「ホームライナー」は座席指定制(乗車整理券制)なので、その整理券を購入すれば青春18きっぷで乗車可能です。指定席券やグリーン券は駅の券売機や窓口で買えますし、定期券同様に青春18きっぷと併用できます。

ただし新幹線や特急はそもそも乗車券部分も対象外なので、そちらは利用できない点は前述のとおりです。

 

まとめ:青春18きっぷの活用

青春18きっぷは「青春18きっぷとは?」と問われれば、「季節限定でJR全線の普通・快速列車が乗り放題になる夢のきっぷ」と言える存在です。

2025年現在、ルール改定で連続日数制・個人利用専用となりましたが、その格安で自由な旅という本質的な魅力は変わりません。

基本情報や最新ルール、使い方のコツを押さえた上で、自分なりの旅プランを立てれば、きっと忘れられない鉄道旅の思い出が作れるはずです。ぜひ青春18きっぷを手に、日本全国を巡る旅に出かけてみてください。



.