インバウンド関連の事業を展開しているG Propertyは、当日荷物配送サービス「Airporter」(エアポーター)を利用する提携ホテルの募集を7月1日より開始することを発表した。
Airporterは、フライトの時刻が遅いため荷物をホテルに預けておきたい、もしくはレイトチェックアウトしたい宿泊客と、清掃の都合でレイトチェックアウトには応じられない民泊側とのギャップを解消するために考えられたサービスだ。
往路は宿泊客の手荷物を空港で預かって民泊まで届け、帰国する時は民泊から空港まで手荷物を運んで預かってくれる。そのため宿泊客は、日本に到着した日も帰国する日も、大きなスーツケースなどを持たずに手ぶらで観光できる。
身軽になるだけではなく、手ぶらで観光することで観光客が安全に観光できるというメリットもある上、手荷物の紛失リスクも回避できる。民泊やホテル側にとっては、Airporterと提携することで付加価値をつけることが可能と言えるだろう。ホテル側のメリットとしては、チェックインやチェックアウトが重なる時間帯にクロークに収まりきらない荷物がロビーにあふれるリスクを回避することができる。
Airpoterは24時間365日対応可能、パソコンやスマートフォンからオンライン申し込みと決済が可能だ。大手ホテルの宅配受付も営業していない時間帯があるので、ホテルに到着した時に窓口が閉まっていて、実質利用できないことがある。G Propertyでは今後、アーリーチェックインへの対応やゲストへの「手紙直渡しサービス」を行い、無人集荷や決まった時間内にしか受付できないといった従来のサービスにおけるAirporterを利用すれば、そうした問題も解消できる。
今後展開されるエリアは?
G Propertyは今後、東京都内に5,000箇所、大阪府内に2,500箇所、2018年度内に日本国内3万箇所でAirportサービスを展開する予定だ。政府は2020年までに4,000万人、2030年までに6,000万人に訪日客を増やす目標を掲げておりサービスを拡大させる。
宿泊客数が増加するに伴って、宿泊施設は、早い時間帯にチェックアウトさせたいという思惑が働く。また、格安航空の便数も増加が見込まれるため深夜にチェックインする人も増えると考えられている。Airporterは、こうした実情に即したサービスという意味で民泊やホテルにとって大きなメリットを与えることができる。また、宿泊施設側の利用料は0円なので、リスクとコストを背負うことなく、顧客満足度を上げられるのも魅力的だ。