初めてのシンガポール旅行、入国手続きはどうすればいいの?と不安に思っていませんか。

現在シンガポールに観光目的で入国する場合30日以内であればビザの申請が不要で、電子入国カード(SGアライバルカード)をオンラインにて事前に申請しておくだけで問題ありません。

この記事では、シンガポール到着前の準備から入国審査の流れ、必要書類のチェック、そして電子入国カード「SGアライバルカード」の書き方まで、初心者にも分かりやすく解説していきます。

 

入国前に準備しておくもの

シンガポールに入国するために、事前に以下の準備をしておきましょう。

電子入国カード(SGアライバルカード)

SGアライバルカード(SG Arrival Card)とは、シンガポールに入国する際に必要な電子入国カード兼健康申告書です。シンガポールへの渡航情報や健康状態などを事前にオンラインで申請するシステムです。

到着日の3日前から当日までの間に提出が可能で(到着日を含めて3日前から受付開始)、スマホやPCから公式サイトまたは「MyICA」アプリで手続きを行えます。必ず出発前に登録しておきましょう。(詳細は後述)

パスポート(6か月以上の残存期間)

入国時に残存有効期間が6か月以上あるものが必要です。旅行予約前にパスポートの有効期限を確認しましょう。

往復航空券

シンガポールから出国するための帰りの航空券を予約・用意しておきます。入国審査で提示を求められることは少ないですが、念のためスマホや印刷で確認できるようにしておくと安心です。

宿泊先の予約情報

滞在中のホテルなど宿泊先の予約確認書を用意しましょう。こちらも必要に応じて提示できるようにしておくと安心です。

その他

ワクチン接種証明書やPCR検査の陰性証明書は現在不要です。以前は必要でしたが、2024年以降こうしたコロナ関連書類は求められていません。ただし十分な補償内容の海外旅行保険への加入は推奨されています(任意)。

 

SGアライバルカードの書き方(電子入国カードの申請方法)

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SGアライバルカード(SG Arrival Card)とは、シンガポールに入国する際に必要な電子入国カード兼健康申告書です。シンガポールへの渡航情報や健康状態などを事前にオンラインで申請するシステムで、紙の入国カードの代わりになっています。

到着日の3日前から当日までの間に提出が可能で(到着日を含めて3日前から受付開始)、スマホやPCから公式サイトまたは「MyICA」アプリで手続きを行えます。必ず出発前に登録しておきましょう。

 

【Step.1】公式サイトにアクセス

シンガポール入国管理局(ICA)の「SG Arrival Card」公式ページにアクセスします。ページ右上のメニューから表示言語を日本語に変更することもできます。※日本に選択しても一部英語となってしまうため、ご注意ください。

サイト上の3つの選択肢から「Submit SGAC(SGアライバルカードの提出)」をクリックします。

 

【Step.2】旅行者タイプの選択

続いて渡航者の種別を問われるので、「シンガポール国籍/永住者」「長期滞在ビザ保持者」「外国人」の中から「Foreign Visitor(外国人)」を選択します。観光目的の日本人旅行者はこの外国人用を選びましょう。

 

【Step.3】到着日や個人情報を入力

シンガポール到着日の入力

シンガポールに到着する日付を選択します。SGアライバルカードは到着3日前から提出可能なため、入力画面では今日を含め直近3日間の候補日しか選べないようになっています。(例えば到着日が8月30日なら、8月28日以降選択可能です。)

下記は一例ですが、このように自身の状況に合わせて正確な情報を英語で入力してください。特に名前・パスポート番号・日付などは間違いやすいので注意しましょう。

到着日: 01/03/2025 (シンガポール入国日)
氏名: YAMADA TARO (パスポート表記どおり大文字ローマ字で入力)
パスポート番号: TR1234567 (パスポートに記載の番号)
パスポート有効期限: 15/08/2028 (日/月/年)
性別: Male (男性)
生年月日: 01/01/1990 (日/月/年)
国籍: JAPANESE
出生国: JAPAN
居住地: JAPAN, TOKYO, SHINJUKU (例として東京都新宿区在住の場合)
Eメールアドレス: taro.yamada@example.com (自身が利用できるメール)
携帯電話: 国番号 81 、番号 9012345678 (「09012345678」の最初の0を除いて入力)

 

個人情報の入力

氏名や生年月日、パスポート情報など個人情報をフォームに入力します。氏名はパスポートに記載されている通りのローマ字で入力し、生年月日や性別、国籍などもそれぞれ指定通りに選択・記入しましょう。パスポート番号や有効期限の入力欄もあります。

Eメールアドレスも忘れずに入力しますが、ここで登録したメールアドレスに後で確認メールや入国後に発行されるe-Pass(電子訪問パス)が送られてくるため、確実に受信できるアドレスを正しく入力してください。

電話番号欄では日本の国番号(+81)を選択してから自分の番号を入力します。

 

その他質問・健康申告

次に、過去の渡航履歴や健康状態に関する質問に回答します。該当する場合は「Yes(はい)」を選び、詳細を求められたら入力します。該当しなければ「No(いいえ)」を選択します。主な質問項目は以下のとおりです​。

過去に別名のパスポートで入国したことがありますか?:
結婚等で姓が変わる前など、現在のパスポートとは異なる名前で過去にシンガポールに入国した履歴があるかを問われます​。過去に旧姓のパスポートで入国したことがある場合は「Yes」を選び、当時の名前を入力します。該当しなければ「No」です。

現在、発熱・咳・息切れ・頭痛・嘔吐の症状がありますか?:
現時点でこれらの症状がない場合「No」、何らかの症状がある場合は「Yes」を選択します。

現在、発疹がありますか?: 現在皮膚に異常な発疹があるかどうかの質問です。なければ「No」、ある場合は「Yes」です​。

到着前6日以内にアフリカまたはラテンアメリカの特定国を訪問しましたか?:
シンガポール到着前の直近6日間に、黄熱病など検疫が必要な感染症地域(アフリカ・中南米の指定国)に渡航歴があるかを問われます​。該当しなければ「No」です。

健康申告に関して、多くの旅行者は全て「No」に該当すると思いますが、正直に申告してください。虚偽の申告を行った場合、シンガポールの感染症法により処罰の可能性もあります​。

 

【Step.3】旅行情報の入力

最後に旅行スケジュールに関する情報を入力します。具体的にはフライト情報(航空会社と便名)や旅行目的、渡航手段を選択します。

旅行目的(Purpose of Travel)では「観光(Holiday/Sightseeing/Leisure)」など該当するものを選びます。渡航手段は空路(飛行機)か陸路・海路かを選択します。

航空会社はプルダウンリストから(例:全日空ならANA)選び、便名は数字部分を入力します。シンガポールでの宿泊先も問われるので、「ホテル/その他/居住」の中から選択し、ホテルの場合はリストから宿泊予定のホテル名を選びます。

リストにない場合は「Others(その他)」を選んで直接ホテル名を入力できます。さらにシンガポール出国日(帰国日)と、出国後に降り立つ次の都市を入力します。日本へ帰る場合は「前の都市と同じ」(出発地と同じ)といったチェックを入れることで簡単に指定できます。

内容の確認・送信:入力内容を確認し、全て正しければ送信します。送信が完了すると、先ほど入力したメールアドレス宛に入国カード提出完了の確認メールが届きます。搭乗手続きやシンガポール到着時にこの確認メールを提示するよう求められる場合もあるので、スマホで表示できるようにしておくか印刷して持参しておくと安心です。

旅行目的: Holiday/Sightseeing/Leisure (観光)
旅行形態: 空路
シンガポールでの宿泊先: ホテル
ホテル名: MARINA BAY SANDS (該当ホテル名をリストから選択)
出国日: 05/03/2025 (シンガポールを離れる日)
出国後の目的地: 前の都市と同じにチェック

 

【Step.4】内容の確認・送信

オンラインでSGアライバルカードを提出し終えたら、以下の方法で確認と次の手続きを行います。

申請完了画面と通知書の保存: 送信が完了すると、ウェブ画面上に登録完了の確認メッセージが表示されます。同時に画面上の「PDFダウンロード」ボタンから、ICA発行の通知書(Acknowledgement Letter)をPDF形式で保存できます。

この通知書にはあなたの申請固有の出入国カード番号(D/E番号)が記載されています。スマートフォンなどにPDFを保存するか印刷するなどして、渡航時にすぐ提示できるようにしておきましょう。

また、登録時に入力したメールアドレス宛にICAから申請受付完了のメールが自動送信されます。通常、件名や送信元に「ICA」や「SG Arrival Card」の文字が含まれています。

このメールが届いたら内容を確認し、必要に応じてメール自体や添付書類を保存しておきます。もしメールが見当たらない場合は迷惑メールフォルダに入っていないか確認してください。

 

シンガポール到着後の入国手続きの流れ

シンガポールのチャンギ国際空港に到着したら、いよいよ入国審査です。空港内の案内表示に従って「Arrival(到着)」方面へ進み、入国審査場に向かいましょう。初めてでも落ち着いて行動すれば大丈夫ですよ。

【Step.1】入国審査(イミグレーション)

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入国審査場には大きく分けて3つのレーンがあります。シンガポール市民・永住者用、自動化ゲート(指定国パスポートの外国人用)、有人ブースの3種類ですが、日本のパスポートを持つ旅行者なら外国人用の自動ゲートを利用できます。

案内に従って自動化ゲートの列に並びましょう。ゲート手前でパスポートのスキャンを行い、ゲートが開いたら中に進んで指紋認証と顔写真の撮影(生体情報の登録)を行います。指示どおりに顔をカメラに向け、指紋をスキャンすればOKです。

問題がなければこれで入国審査は完了し、そのままゲートを通過します。

e-Pass(電子訪問パス)の受け取り

シンガポールでは入国時に、先ほど登録したメールアドレス宛に「e-Pass(電子訪問パス)」が発行・送信されます。このe-Passにはあなたの滞在可能期間(通常14~30日)やビザなし滞在期限が記載されています。必ず内容を確認し、メールを保存しておきましょう。

 

【Step.2】手荷物の受け取り(バゲッジクレーム)

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入国審査を終えてゲートを抜けたら、自分の飛行機の荷物受取所(ターンテーブル)へ向かいます。空港の案内モニターに、自分の便名(フライトナンバー)に対応するターンテーブル番号が表示されているので確認しましょう。

該当するターンテーブルに行き、自分の荷物が出てくるのを待って受け取ります。もし荷物が出てこなかったり破損している場合は、近くの係員に航空会社から渡された荷物引換証(クレームタグ)を見せて対応してもらってください。問題がなければピックアップした荷物を持って出口に進みます。

 

【Step.3】税関(カスタム)

荷物を受け取ったら最後に税関検査があります。税関には申告の必要がない場合は「緑のゲート」、申告が必要な場合は「赤のゲート」に進むルートが用意されています。

一般的なお土産程度で免税範囲内のものであれば緑の「Nothing to Declare」レーンからそのまま通過できます。一方、持ち込む品が免税範囲を超える場合や申告が必要なものがある場合は、赤い「Goods to Declare」レーンに進んで申告を行いましょう。

税関職員に申告書類を渡し、場合によっては所定の関税を支払う必要があります。

 

【Step.4】到着ロビーへ

税関を抜けると、そこは到着ロビーです。出口付近には両替所や観光案内所もあります。ひとまずここまでで空港での入国手続きはすべて完了です。長旅お疲れさまでした!スーツケースを持って、さっそくシンガポールの街へ繰り出しましょう。

 



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