【2025】シンガポールの地下鉄(MRT)乗り方ガイド 路線図や料金などを徹底解説

シンガポール旅行で移動に迷ったら、まず MRT(Mass Rapid Transit) と呼ばれる地下鉄を活用しましょう。MRTはシンガポール全土に張り巡らされた鉄道ネットワークで、主要な観光スポットや市内各地を安く効率的に結んでいます。

日本の地下鉄や電車に近い感覚で利用でき、初めての旅行者でも安心です。この記事では、シンガポールの地下鉄MRTの基本情報から路線図、乗り方、料金システム、マナーや便利なアプリまで、旅行初心者にもわかりやすく解説します。

 

シンガポールの地下鉄(MRT)とは?

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MRT(Mass Rapid Transit) はシンガポールの主要な公共交通機関で、日本でいう「地下鉄」や都市鉄道にあたります。地下鉄と呼ばれますが、実際には都心部以外では高架を走行する鉄道で、市内中心部のみ地下区間がある構造です。

シンガポールは国土が東京23区ほどの広さですが、その隅々までこのMRT網が伸びており、市民や観光客の足となっています。現在MRTは全部で6路線、駅数は140以上にのぼり、1日の利用者数は300万人を超えます。

まさにシンガポール中をカバーする大量高速交通機関で、郊外の住宅街から繁華街、観光地までMRTで移動できます。加えて、MRTを補完するライトレール(LRT)も3路線あり、MRT駅と連携して郊外の細かな地域までカバーしています。

MRTの特徴と便利なポイント

運賃: 約130円~で日本より割安
路線: シンガポールの主要な観光スポットにアクセス可
運転間隔: ピーク時には2~3分間隔

MRTはシンガポールの主要な観光スポットのほとんどに駅があるため、観光地めぐりに最適です。短い旅行日程でもMRTを使えば効率的に動けます。タクシーやバスより路線がわかりやすく、初めてでも迷いにくいでしょう。

 

地下鉄MRTの路線図

観光スポット 🌟最寄りMRT駅 (路線)
マーライオン公園(Merlion Park)ラッフルズ・プレイス駅 (東西線・南北線)
マリーナベイ・サンズベイフロント駅 (ダウンタウン線・環状線)
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイベイフロント駅 (ダウンタウン線・環状線)
セントーサ島(ユニバーサル・スタジオ等)
※駅直結のモノレールで島へ
ハーバーフロント駅 (北東線・環状線)
チャイナタウン(中華街)チャイナタウン駅 (北東線・ダウンタウン線)
リトル・インディア(インド人街)リトルインディア駅 (北東線・ダウンタウン線)
アラブストリート&ハジ・レーンブギス駅 (東西線・ダウンタウン線)
オーチャードロード(繁華街)オーチャード駅 (南北線・トムソン東海岸線)
カトン地区(プラナカン文化エリア)マリンパレード駅 (トムソン東海岸線)

 

地下鉄MRTの始発と終電

始発と終電の時間帯は駅によって若干異なりますが、概ね朝5時30分頃から深夜0時過ぎまで運行しています​。

日中~夜は数分おきに列車が来るため、日本の都市部と同じ感覚で利用できるでしょう。祝日や年末年始は終電延長など特別ダイヤになることもあるので、念のため最新情報を現地で確認してください。

 

シンガポールの地下鉄MRTの料金と運賃

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MRTの運賃は冒頭で触れたとおり乗車距離に応じて変動する距離制です。日本のように「初乗り何円、以降何駅ごとに加算」という方式ではなく、「何km区間まで○○セント」という細かな距離帯別に料金テーブルが決まっています。

例えば 3.2kmまでなら約$1.19(約133円)、40km以上でも最大$2.47程度(約276円)です。シンガポールを東西に横断するような長距離でも数百円程度と非常にリーズナブルです。

バスに乗り継いでも一定時間内なら追加運賃が安くなる仕組みもあり、国全体で公共交通を利用しやすい料金体系が敷かれています。運賃は支払い方法によって若干異なる設定になっています。

※シンガポールの公共交通機関は、2024年12月28日に運賃を改定しています。

距離運賃(カード)運賃(現金)
Up to 3.2 km119セント (約133円)190セント (約213円)
3.3 km – 4.2 km129セント (約144円)210セント (約235円)
4.3 km – 5.2 km140セント (約157円)210セント (約235円)
5.3 km – 6.2 km150セント (約168円)210セント (約235円)
6.3 km – 7.2 km159セント (約178円)230セント (約257円)
7.3 km – 8.2 km166セント (約186円)230セント (約257円)
8.3 km – 9.2 km173セント (約194円)230セント (約257円)
9.3 km – 10.2 km177セント (約198円)250セント (約280円)
Over 40.2 km247セント (約276円)300セント (約336円)

※1シンガポールドル111円にて算出(2025年2月24日時点)。運賃の詳細はこちら

 

地下鉄MRTの子ども料金

7歳未満の未就学児は原則無料で公共交通機関を利用できます。ただし、身長90cmを超える子どもについては年齢が7歳未満でも無料にするために子供用コンセッションカード(Child Concession Card)の携行が必要です。

観光客でもパスポートを持参すれば駅の窓口で発行してもらえるので、小さなお子様連れの場合は空港到着時などに相談してみましょう。なお90cm以下の子どもはカード無しでも無条件で無料通行できるため、改札では大人と一緒にゲートを通れば大丈夫です。

 

シンガポールの地下鉄MRTの乗り方

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続いて、実際にMRTに乗る方法を説明します。日本のICカード乗車券に慣れている方であれば、それほど難しくありません。乗車に必要な切符(乗車カード)の種類と購入・改札の通り方について順番に見ていきましょう。

シンガポールのMRTでは紙の切符(シングルチケット)は基本的に廃止されており、現在は以下のようなICカードやキャッシュレス決済を利用します。旅行者が利用できる主な方法は3種類です。

支払い方法説明
EZ-LinkカードシンガポールのIC乗車カード
シンガポール・ツーリストパス短期旅行者向け乗り放題パス
クレジットカードのタッチ決済(SimplyGo)Visa/Mastercardの非接触決済で直接改札通過

 

EZ-Linkカード

EZ-Linkカードとは、日本のSuicaやPASMOのように、事前にチャージして繰り返し使えるIC乗車カードです。

カードはMRT駅の窓口(Passenger Service)や券売機、セブンイレブン等のコンビニでも購入できます。使い方は日本と同じで、改札機にカードをタッチするだけで乗車OK。運賃も現金価格ではなくカード専用運賃となるため、安くなります。

長期滞在や複数回訪問の予定があるなら1枚持っておくと便利です。チャージ(入金)は駅構内の自動券売機や窓口、コンビニで可能で、残高が少なくなったら随時追加しましょう。

EZ-Linkカードの購入方法

EZ-Linkカードは、空港や主要駅の有人カウンターで購入できます。カウンターでは英語で行き先を告げたりせずとも「EZ-Link, please」と言えば売ってもらえます。支払いは現金のほかカードも可能です(ただし日本円など外貨は不可なので注意)。

販売価格は、駅の窓口の場合S$10(約1,100円)です。カード発行手数料がS$5(約555円)で、残りは、チャージ金額S$5(約555円)となるため、そのまますぐに使用することができます。

EZ-Linkカードは残高が3ドル未満だと改札を通れなくなるため、こまめに残高チェックして早めに補充してください。使い終わったカードの残高払戻しも駅窓口で可能です(カード有効期限切れ後2年以内まで)。有効期限は通常5年間あるので、またシンガポールに来る予定があるなら手元に残しておいても良いでしょう。

 

シンガポール・ツーリストパス

短期旅行者向けの乗り放題パスです。1日乗り放題券がS$17(約1900円)、2日券S$24(約2600円)、3日券S$29(約3100円)で販売されています。購入日から連続する指定日数、MRT・バスが何度でも乗り放題になるため、たくさん乗り降りする観光にはうってつけです。

ただしモノレールのセントーサ・エクスプレスは利用対象外なので注意してください(セントーサ島へは別途モノレール乗車券が必要です)。ツーリストパスは主にチャンギ空港の到着ロビーや主要駅のチケットオフィスで購入できます。

すべてのパスで従来必要だった保証金は含まれてなくなりました。そのため、保証金の返金を受けるためにシンガポール・ツーリストパスを返却する必要はありません。

 

ツーリストパスの購入方法

チャンギ空港到着フロアのTransitLinkカウンターや、市内の特定駅(オーチャード駅など)のツーリストパス販売所で購入できます。パスの種類(日数)を伝えて支払いを行うと、ICカード形式の乗車券が発行されます。使用開始は初回に改札を通したときから起算されます。

チャージは不要で、そのまま有効期限内はタッチするだけで乗り放題です。期限が切れたら改札で弾かれるので、その時点で終了と分かります。使い終わったら窓口にカードを返却してデポジットを受け取りましょう(空港に戻る場合は空港のカウンターでも返却可能です)。

繰り返し利用はできない使い捨てカードですが、デザイン違いの記念カード(赤色版など)も販売されており、こちらはデポジットなし・返却不要で記念に持ち帰ることもできます。

 

クレジットカードのタッチ決済(SimplyGo)

「SimplyGo」とは、券売機で切符を買わずとも、手持ちのクレジットカードを直接改札機にタッチして乗車することができる仕組みのことです。VisaかMastercardブランドの非接触IC対応カード(カードに電波マークがあるもの)であれば利用できます。

事前に「SimplyGo」のアプリをダウンロードしクレジットカードを登録してアプリで決済することもできますが、コンタクトレス決済(タッチ決済)対応のカードをお持ちであれば、そのまま直接改札機にタッチするだけで乗車できます。

Apple PayやGoogle Payに対応したスマホやスマートウォッチでも、対応カードを登録しておけば同様にタッチ決済で改札を通れます。事前登録やチャージは不要で、乗った分の運賃が後からカードに請求されます。

観光客にとっても、対応カードさえ持っていれば別途カードを買う手間がなく一番手軽な方法です。ただし注意点として、日本など海外発行のカードを使う場合は1日あたりS$0.60の手数料(約65円)が運賃とは別にかかります。

 

タッチ決済(SimplyGo)の利用方法

SimplyGoで乗る場合、事前登録等は基本不要です。対応カードを改札機にタッチすればそのままゲートが開いて乗車できます。SimplyGo公式アプリを登録しなくて、タッチ決済対応クレカを直接改札機にタッチするだけです。

TransitLinkが提供する SimplyGo公式アプリに自分のカードを登録しておくと、乗車履歴や課金額をスマホ上で確認でき、利用ごとに通知が来るので安心感があります。

「ちゃんと改札通過できるか不安…」という方は、旅行前にアプリを入れてクレカを紐付けておくと良いでしょう。

 

シンガポールの地下鉄MRT改札の通り方

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シンガポールのMRT改札は、日本の自動改札機とほとんど同じです。切符代わりのICカードや対応クレジットカードを改札機の読み取り部にタッチすればゲートが開き通過できます。入場時と下車時の両方でタッチが必要なので忘れずに行いましょう。

改札機の表示は緑の矢印が入場可、赤いバツ印は出口専用を意味しています。これは日本と同じルールなので戸惑うことはないでしょう。駅によっては入場専用改札と出場専用改札が分かれている場合がありますが、その場合も表示で判別できます。

タッチすると残高と運賃が英語で表示されます(クレジットカードの場合は「Bank Card Entry」と表示)。問題なくタッチできればゲートが開くので、そのまま通過します。出場時は、再度タッチを忘れずに。

 

シンガポールの地下鉄MRT利用時の注意点とマナー

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シンガポールは法律やルールが厳格な国として知られますが、MRT利用時にも守るべきマナーや禁止事項があります。日本の電車マナーと共通する部分も多いですが、知らずに違反すると高額な罰金を科せられることもあるため注意しましょう。

飲食禁止

駅構内および車内での飲食は全面禁止です。水やガムですら本来は禁止とされています。もし見つかると最大500シンガポールドル(約4万円)の罰金が科せられる場合があります。喉が渇いてもホームや車内では飲まず、駅の外や改札エリア外で飲み物を口にしましょう。

禁煙

全駅・車内が禁煙です。喫煙所も設けられていません。違反するとこちらも罰金対象になります。愛煙家の方は駅から出て指定場所で喫煙してください。

危険物の持ち込み禁止

ガソリンやシンナーなどの可燃性物質、花火・爆竹などの爆発物など、公共の安全を脅かす恐れのある危険物の持ち込みは厳禁です。空港から移動する際にキャンプ用ガスボンベなど持っている場合は注意が必要です。

ドリアン持ち込み禁止

東南アジア特有の果物ドリアンは、その強烈な匂いからMRTへの持ち込みが禁止されています。駅に「🚫ドリアン」のマークが掲示されているのを見かけるほどで、現地でも常識になっています。

お土産にドリアン製品を買ったときなど生の実は持ち歩かないようにしましょう。

 

まとめ

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シンガポールの地下鉄MRTは、その便利さ・速さ・安さから旅行初心者にも強い味方になってくれる交通手段です。6つの路線でシンガポール中の主要エリアをカバーし、観光地への移動もスムーズにしてくれます。

乗車方法も日本のICカードとほぼ同じ感覚で、クレジットカードがあれば切符を買う手間すら省けます。今回ご紹介したように、EZ-Linkカードやツーリストパスを使えばストレスなく何度でも乗り降り自由ですし、うまく使いこなせば旅の移動コストを大きく抑えることもできます。

安全面・マナー面でも、基本的なルールさえ押さえておけば心配はいりません。駅や車内は清潔で快適ですし、英語表記も多いので言葉のハンデも最小限でしょう。



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