バケーションレンタルEXPO

2016年にAirbnbを利用した訪日外国人が300万人を突破するなど、個人宅の空き部屋に旅行者を泊める民泊サービスが非常に持ち上がりを見せている。民泊といえば、個人のホストが空き部屋を旅行者に貸し出しているイメージが強いかもしれないが、その影でホストを支えているのが民泊運営サービスだ。(Airbnbでは「ホスト管理サービス」と呼んでいるが本サイトでは民泊運営代行サービスで統一している。)

Airbnbの民泊ホストとして部屋の貸し出しを行うと、ゲストからの問い合わせメール対応や、予約済みゲストに対する受け入れ対応、チェックアウト後の部屋の清掃、レビュー対応など意外と手間がかかる。

おまけに、ゲストからの問い合わせはそのほとんどが英語で、場合によっては中国語や韓国語での問い合わせが来ることも。民泊ホストになると手間がかかるだけではなく、英語などの言語対応も必要になるのだ。

Airbnbのホストには、サラリーマンの副業として取り組まれている方やも多く、このような手間のかかるホスティング業務を行えない方も多い。

そのようなホスト悩みを解決するサービスが、Airbnb・民泊運営代行サービスなのだ。民泊代行サービスでは、文字通りAirbnbなどの民泊の煩雑な業務をホストに代わって代行するサービスを提供をしている。

 

民泊の立ち上げと運用にかかる手間とは

民泊の立ち上げと運用には非常に手間がかかる。立ち上げと運用に必要な作業を一覧化してみると以下のようになる。ご覧になっていただけばわかるように、民泊の立ち上げは簡単にはできるものではない。そのため、これらすべての作業を一括で請け負う民泊運営代行会社からその一部を請け負う代行会社まで世の中には様々な代行会社が存在している。

<民泊の立ち上げ>
・物件探し
・許可申請届け出
・内装インテリアコーディネート
・リフォーム
・部屋の写真撮影
・ハウスマニュアルの作成
・Airbnbリスティングページの作成

<運用>
・ゲストからの問い合わせ対応
・ゲストのチェックイン対応
・鍵の受け渡し
・チェックアウト後の室内清掃
・レビュー対応
・トラブル、緊急時対応

 

多種多様な民泊代行サービス

民泊運営代行サービスといっても実は様々なタイプのサービスがある。そこで本章では主な民泊運営代行サービスの種類とそのメリットとデメリットをご紹介していく。

フル代行サービス

前章でご紹介した民泊の立ち上げと運用に必要な作業をすべて請負うサービス。ホストとして行うことは、代行会社の担当者と打ち合わせをして、民泊の立ち上げを行う立地や物件、インテリア内容、民泊の運営方針などを相談して決めていくことだけだ。民泊を始めてみたいと思っているが、なかなか時間がとれないという方におすすめのサービスだ。

民泊の全てをお任せできるメリットはある一方で、部屋数を増やすなど展開を大きくしていく場合、ノウハウがご自身に蓄積されないことからすべて代行サービスに頼り切らなければならなくなる。また、このような代行サービスを利用すると、ゲスト対応がテンプレートであったり無機質な対応が行われる場合も。

代行会社は数多くの物件を抱えて運用しているため、人手不足でメッセージ対応が遅くなったり、対応が悪くなることもある。すべてお任せできるというメリットはある一方で、それが仇となる可能性があることには注意しておきたい。

 

清掃代行サービス

清掃代行サービスとは、その名の通りチェックアウト後に必要なAirbnb・民泊の室内清掃を専門に行うサービスだ。一般的な家事代行サービスでは、キッチンやトイレ・お風呂場の清掃などで1回あたり数万円の費用がかかることも珍しくはない。また、ベッドのシーツや布団カバー、マクラカバー、タオルなどの洗濯&乾燥も民泊では必要だが家事代行サービスではやってくれないことも。

そのため、民泊清掃を専門に行う清掃代行サービスが数多く存在している。清掃代行サービスを利用することで、チェックアウト後に必要な室内清掃とリネン類の洗濯&乾燥など最低限必要な清掃を行ってくれる。

しかし家事代行サービスとは異なり、換気扇やエアコンのフィルター清掃、バルコニーの清掃といったきめ細やかなサービスは通常行わない。その為、清掃代行サービスを利用する場合は、定期的にディープクリーニングを行い、換気扇やフィルター、バルコニーの清掃を行う必要がある点に注意が必要だ。

 

メール代行サービス

Airbnbは世界190ヶ国以上で利用されているグローバルなサービスであることから、英語対応が必須になる。また日本では中国人、韓国人も多く中国語や韓国語での問い合わせが入ることも。まだまだAirbnbを利用している日本人客はすくなく日本語が求められる場面は少なく、最低限、英語ができないとゲスト対応はできない。

ただ、英語といってもそこまで複雑な英語は必要なく、中学英語程度の知識さえあれば無料の翻訳サービスを利用することで対応することも可能だ。しかし24時間365日ゲストからの問い合わせは入るため、ゲスト対応にあまり時間を割くことができないホストも多い。

そんな悩みを抱えるホストに便利なのが、メール代行サービスだ。メール代行サービスを利用すると、ゲストから日々寄せられるメッセージを代行して返答してもらうことができる。

メール代行会社は数多くの物件を抱えて運用しているため、人手不足でメッセージ対応が遅くなったり、テンプレート対応になったり、対応が悪くなることもある。すべてお任せできるというメリットはある一方で、それが仇となる可能性があることには注意しておきたい。

 

鍵受け渡し代行サービス

Airbnbではゲストに鍵の受け渡しを行う必要があるが、ゲストに鍵を手渡ししようとすると待ち合わせが難しかったり、ゲストと連絡つかなくなったり様々な問題が起きがちだ。多くの民泊施設では、鍵を郵便ポストなどに置く形で運用されている場合も多いがそのような運用が難しい物件で利用されているのが鍵の受け渡し代行サービスになる。

受け渡し代行といってもそのタイプは2種類あり、専門のスタッフが直接物件前でゲストに手渡しする方法と、民泊物件とは別の場所にあるチェックインカウンターで鍵を受け渡しを行うタイプだ。

前者は、直接対面して鍵を受け渡すことから高評価のレビューを受けられるメリットがある一方で、専門スタッフが直接現場に向かうことから1回あたりの料金相場は3,000円と少々高めだ。宿泊単価の高いお部屋であれば成り立つが、一般的な物件では高コストの要因となるだろう。

一方で、チェックインカウンターで鍵の受け渡しを行うタイプでは、直接対面でゲストに鍵を受け渡しする代行サービスに比べると安価で依頼することができる。ゲストの素性を確認できたり、ゲストと対面を行うことから宿泊人数のごまかしを防ぐことができるなどのメリットも。ただ、ゲストは一旦チェックインカウンターで鍵を受け取ってから民泊物件に向かう必要があるため、ゲストに手間をかけてしまうデメリットがあるのは拭えない。

 

民泊運営代行サービスを利用する際の注意点

「売上」の定義に注意

Airbnbの運用代行サービスの相場は、一般的にAirbnbの売上の20-35%となっている。売上とは、ゲストからの売上金の総額で、家賃や水道光熱費などの運営コストを除く前の金額であることに注意が必要だ。(売上の定義も代行会社によって異なるため注意しておきたい。)

たとえば1物件のAirbnb売上が40万円だった場合、運用代行サービス手数料は、30%の代行サービスの場合48,000円になる。一般的には、清掃料金はその回数に応じて追加請求されることから、最終的に運用代行サービスに支払う金額は10万円近くになることも。

Airbnbの売上から家賃と水道光熱費などの運用コストを除く利益が20万円だとすると、利益に占める運用代行手数料(運用代行手数料+清掃費)は50%近くにある場合もある。

短期解約の場合、違約金も

民泊運営代行のサービス品質は、実際に利用してみないとわからない部分も多い。そこでとりあえず契約してしまって、品質が悪い場合は別の代行会社に乗り換えをすればいいと軽い気持ちで契約すると痛い目に会う可能性があるため注意しておきたい。

こちらも代行会社によって異なるが、契約してからすぐに解約すると違約金が発生する代行会社がある。1年以内の解約では10万円の違約金が発生するといった文言が契約書に入っている場合も。安易に契約する前に、しっかりと見極めて信頼できる代行会社に頼むことを先決したほうが良いだろう。

 

代行会社に頼まなくても開業は可能

民泊とは、もともと個人の貸し手が旅行者に貸し出すサービスだ。日本では、民泊と言うと商業的な色合いが濃くなってしまってはいるが、本来はホストと交流しながら異国で暮らすように旅ができることが売りのサービスだ。

Airbnbを利用するゲストは、ホテルや旅館のように均一化されたベッドで均一化されたサービスを求めてはいない。ちょっと英語を間違ってしまったところで、レビューが悪くなるといったことはない。

物件探しから運用までの全てを運営代行サービスに丸投げすることはできるが、1人でも民泊の開業は十分に可能だ。ただ、民泊運営代行サービスを一切利用しない場合、立ち上げの仕方がわからないといったこともあるだろう。そんな方には「初回セットアッププラン」を利用することで民泊運営に必要な最低限のノウハウを学ぶことができる。

それでは民泊運営代行会社は必要ないのかというそういうことでもない。ある程度、民泊の運用に慣れてきてから運用の一部を代行会社にお願いしたり、物件数が増えてきてから民泊運営代行会社を利用すると、ご自身にも民泊運営のノウハウを蓄積しながら規模を大きくすることができるなどメリットは大きい。

ご自身が民泊にどれだけ力を入れたいのか、どれくらいの時間を民泊に割くことができるのかを考えながら、最適な運用方法を模索していくと良いだろう。

 

Airbnb公式が提供する「補助ホスト」

ここまで民泊運営代行サービスについてご紹介してきたが、Airbnbが公式で提供している「補助ホスト」について最後にご紹介しておきたい。「ホスティングを誰かに手伝ってもらいたい」そんなときに役立つのが、Airbnbの新機能である「補助ホスト」だ。

「補助ホスト」機能を利用することで、自分のアカウントにアクセスされることなく、家族や信頼できる友人にホスティング業務だけ手軽に分担できるようになる。

補助ホストで依頼できるタスク一覧
・リスティングの掲載
・ゲストのメッセージ対応
・予約業務
・入室アテンド
・ゲストトラブル対応
・レビュー投稿
・カレンダーと料金設定の更新
・生活必需品の補充
・清掃&シーツ類交換の手配
・修理の手配
・Airbnbカスタマーサポートとのやりとり

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