Airbnb(エアービーアンドビー)は11月28日(現地時間)、グループ旅行で予約費用を割り勘できるサービスの提供を開始したと発表した。
Airbnbで宿泊予約する際は、これまでは代表者1名がグループ旅行の予約費用を立て替え、参加メンバーから請求する必要があったが、Airbnbの割り勘機能を利用することで簡単に予約費用の割り勘ができるようになる。
Airbnbではリスティングによって異なるがグループ旅行の人数が多くなればなるほど予約費用は大きくなる傾向があり、建て替える金額が数万~数十万円程度になることも十分に考えられた。
大人数であればあるほど代表者にかかる予約費用の負担が多くなっていたが、割り勘機能の開始により簡単に参加メンバー間での割り勘が容易になることからグループ旅行がこれまで以上にしやすくなる。
グループ旅行で、主催者の4割が未回収を経験
DKCアナリティクスが2,000人を対象に行ったオンライン調査の結果、5人中4人のアメリカ人旅行者が、過去5年間に複数のグループ旅行に参加したことが判明。約8割のアメリカ人がグループ旅行に参加しており、グループ旅行に対するニーズは非常に高い。
一方でDKC社の調査では、グループ旅行について主催者の約4割が全ての資金を回収できていないとの事実もあるという。その中で更に43%が1,000ドル以上の自腹を切っており、最も頻繁にグループ旅行を行う層の18%は、1万ドル以上の自腹を切っていると報告されている。グループ旅行は主催者のコスト負担と言う大きな課題を抱えているようだ。
Airbnbのグループ旅行向け決済サービスは、グループ旅行主催者の金銭的な負担を軽減し、旅行者が予約に関する前払い費用の負担軽減が可能となる。本サービスを利用する事で主催者は、参加者のカード決済による支払いを受けることができ、旅行後に友人や家族に対し督促を行う物理的・心理的ストレスから解放される。
2月に買収した割り勘ベンチャーのサービスを導入
2017年2月、グループのメンバーから安全に資金を回収することができるP2P決済サービスを提供「Tilt」を買収。
Tiltでは飲み会の代金を参加者全員に一括で請求ができたり、サークルなどのグループでの購入代金をメンバーに請求できるのが特徴。また簡単にメンバーの支払い状況を確認することができるだけではなく、支払いがまだの人に対してリマインドもTiltが自動で行ってくれる機能もあった。
Airbnbが今回提供を開始した割り勘サービスの裏側にはTiltの影響が強い。Airbnbは2017年にTiltを含む6社の企業買収を行っており、Airbnbのサービスの一つとして提供されるのも時間の問題といえそうだ。