Airbnb、僧侶手配サービスの「お坊さん便」と提携 座禅・写経に異色コラボ

全国に僧侶を手配する「お坊さん便」を運営する「みんれび」は1月31日、民泊仲介サイトの最大手・Airbnb(エアービーアンドビー)との業務提携を発表した。1,100人超の提携僧侶と寺を対象に、民泊ホストの募集を2月1日から特設ページで開始する。

「お坊さん便」はみんれびが運営する法事・法要にお坊さんをネットから手配できる僧侶手配サービスで、AmazonマーケットプレイスやYahoo!ショッピング等でも出品されている。

アジア圏や欧米など、世界各地から日本を訪れるインバウンドの旅行スタイルは刻々と変化。これまでの中華圏の爆買いに代表される「モノ消費」から、今では体験型の「コト消費」へとトレンドが変わり、特に日本の伝統文化は、世界的にも注目されている。

日本国内のAirbnbで宿泊するゲストは訪日外国人が中心で、本提携により日本でしかできない体験を望む宿泊客向けに、座禅や写経などの体験、日本ならではのユニークな伝統文化体験などの提供サービスを強化することになる。

【「お坊さん便」とAirbnb提携の概要】
1.シェアリングエコノミーを活用したお寺での宿泊施設や体験コンテンツの共同開発
・宿坊開拓
・座禅や写経などの体験
・各地のユニークな伝統文化体験
・地域に根付いた産業や観光資源と連携したユニークなコンテンツの発掘
2.既存の宿坊、潜在的な宿泊場所(寺院等)提供者とAibnbプラットフォームの利活用
3.宿泊場所提供者が滞在旅行者を受け入れるための地域での協力、支援など
4.Airbnbの活用と支援を希望する全国の僧侶・寺院を募集するサイトの開設

インバウンドを寺院などで受け入れるケースは、最近になって広がりを見せている。2017年7月には、シェアウィングが宿坊専門の宿泊プラットフォーム「お寺ステイ」を立ち上げた。

同社では「TEMPLE HOTEL 高山善光寺」(岐阜県高山市)をオープン。インバウンドらを宿泊させ、精進料理や座禅・写経、掃除や作業などの「朝のお勤め」を体験することによって日本の伝統文化に触れてもらうことを目的とする。

訪日外国人数は、JNTOによると2017年に過去最高となる2869万人であることが発表され、前年比で19・3%増と5年連続で伸び続けている。Airbnbとお坊さん便の提携により、日本ならではのユニークな体験サービスは種類と数ともに増えることになりそうだ。



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