ANA スカイコインの使い道がない？交換方法や有効期限、使い方を解説

陸マイラーであればおなじみの「ANAスカイコイン」。ANAスカイコインは、航空券や旅行商品などの支払いにも使える便利な電子クーポンです。

一方で、あまり詳しくない方であれば、マイルとの違いやそれぞれの貯め方の近い、マイルとの使い分けはどうする？など違いがわかりにくいポイントがあるのも事実ではないでしょうか。

本特集では、ANAスカイコインとは何なのかという基本的な解説から貯め方や使い方、お得な活用方法までを詳しく紹介していきます。

ANAスカイコインとは

ANAスカイコインとは、航空券や国内ツアーや海外ツアーなどの旅行商品、燃油サーチャージの支払いにも使える電子クーポンです。

マイルをANAスカイコインに交換することができ、スカイコインは、10コイン単位（10円相当額）で国内線や国際線の航空券やツアーパッケージの支払いに利用できます。

スカイコインに交換するメリットとしては、座席数が限られていて簡単には取れない特典航空券とは異なり、通常の航空券予約の支払いに充当できるので、予約しやすいという点が挙げられます。

また、スカイコインで予約した航空券にはマイルとプレミアムポイントの両方が貯まるため、上級会員資格を目指す「SFC修行僧」にも人気があります。

ANAスカイコインの対象商品

ANA SKY コインは、ANA国内線・国際線の航空券、「ANAトラベラーズ パッケージツアー」、「ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージ」などの旅行商品に利用可能です。

ただし、これらはANAウェブサイトで購入できるものに限られます。特典航空券、団体運賃、他社便、ビジネスきっぷなどには使用できません。また、重量超過手荷物料金、ペット料金などの付随サービスにも利用できないため注意が必要です。

また、ANAトラベラーズ ホテルやレンタカー、ゴルフなどでも利用できません。

ANAスカイコインとANAマイルの違い

ANAスカイコインとマイルは、どちらも、ANA国内線・国際線の航空券が取れたりするという点で似ているようですが、使い方や貯め方、有効期限に大きな違いがあります。

マイルは特典航空券、ANAショッピングでの買い物、ホテルやレストランの利用など様々なサービスの支払いに利用できますが、ANA SKY コインは、その利用先はANAの航空券や国内・海外ツアーに限定されます。

貯め方では、マイルの方が選択肢が豊富で飛行機の搭乗やホテル宿泊、クレジットカードの利用など日常生活のあらゆる場面で貯めることができますが、スカイコインは基本的には、マイルからの交換です。

また、有効期限もそれぞれ異なり、マイルの場合は取得した月から換算して36カ月後（3年後）の月末ですが、スカイコインは、交換月より12ヵ月目（1年後）の末日までとなります。

ANAスカイコインの使い道

より確実に航空券を予約する

特典航空券は、国際線であれば1マイル10円以上の価値も狙えますが、ハワイ線は非常に人気路線となるため、全然予約ができないといったときは、スカイコインで予約するという選択肢もあります。

特典航空券は、マイルを使って予約する人気の選択肢ですが、発券期間や座席数に制限があり、繁忙期や予約状況によっては希望の便を確保できないケースがあります。しかしそこで注目したいのがANAスカイコインです。

スカイコインであれば、国内線や国際線の航空券の支払いにスカイコインを利用することができます。ハワイなどの人気路線でもこの方法であれば予約できる場合があります。

もちろん、国際線の特典航空券のほうがマイルの価値は高いので、できれば特典航空券で使いたいところですが、予約ができないのであれば、スカイコインを使うのも手です。

ANAマイルの有効期限を延長

ANAマイルの有効期限が迫っている場合、マイルの有効期限を実質的に延長する方法として、ANAスカイコインへの交換という方法があります。

スカイコインにも有効期限はあり、交換月より12カ月目の末日までになりますが、もしマイルの有効期限が差し迫っている状況であれば、マイルをスカイコインに変えることで、12ヶ月延長できます。

なお、マイルからスカイコインの交換率は、会員ステータスやクレジットカードの種類によって異なります。例えば、一般のANAカード保有者は最大1.5倍の交換率、つまり1マイルの価値は1.5円となります。

ANAマイルで国際線の特典航空券に交換した場合、1マイルの価値は約10円以上になる場合もため、本来はマイルで特典航空券に交換したほうが良いですが、有効期限が迫る状況であればやむを得ないでしょう。

燃油サーチャージ代に利用する

燃油サーチャージとは「燃油特別付加運賃」といい、主に国際線において航空券の運賃とは別に追加で徴収される料金です。スカイコインは、この燃油サーチャージ代の支払い利用できます。

ANAでの燃油サーチャージ代は、利用路線やシーズンにもよりますが、日本－韓国・ロシア線では4,000円、日本＝ハワイ・インド・インドネシア線では22,500円がかかります。

上記のように、燃油サーチャージ代は以外と無視できないくらいの金額ですが、スカイコインを燃油サーチャージ代に充当することで、旅行代金を抑えることができます。

ただし、マイルを使った特典航空券の燃油サーチャージ代の支払いにスカイコインは利用できないため、ご注意ください。

ANAの上級会員を目指す

通常、ANAマイルで特典航空券に交換したとしても当然ですがフライトマイルは貯まりません。一方で、スカイコインを使用して航空券を購入することで、マイルとプレミアムポイントを貯められます。

プレミアムポイントは、ANAの上級会員である「ANAプレミアムメンバー」になるために必要となり、このポイント獲得を目指す活動は「SFC修行」として知られています。

特典航空券では、無償提供扱いとなるためマイルやプレミアムポイントが付与されませんが、ANAスカイコインを使用して航空券は、プレミアムポイントが獲得できます。

そのため、買い物やサービス利用で便利なマイルや、上質なサービスが受けられるプレミアム会員資格を目指す方にとって、ANAスカイコインの活用は選択肢となると言えるでしょう。

旅行予約で利用する

ANAスカイコインは、宿泊と航空券を自由に選んで自分オリジナルのフリープランを作る 「ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージ」や国内や海外ツアーなどにも利用できます。

宿泊を伴う旅行の場合は、ホテルと飛行機を別々に予約するより、パッケージツアーやダイナミックパッケージを利用することで、宿泊代金と飛行機代を合わせた旅行代金の総額を安くできます。

パッケージツアーは、予約の手間が少なく、宿泊先にこだわりがない方に適しています。一方、ダイナミックパッケージは、ある程度自分でプランをカスタマイズしたい方に向いています。どちらも、個別に予約するよりも総合的に安くなる傾向があります。

スカイコインの利用先として「ANAトラベラーズ 」のパッケージツアーやダイナミックパッケージを活用する方法も検討してみてはいかがでしょうか。

高級ホテルで利用する

スカイコインの使い道としては航空券予約やダイナミックパッケージなどフライト移動を含むものが多いですが、ANAトラベラーズの「日本を旅しよう」であれば、スカイコインで高級ホテルの予約が可能です。

ANAトラベラーズが提供する「日本を旅しよう」パッケージには、航空券を含まない現地参加プランが用意されており、近場での贅沢な旅行を計画している方々にとっては理想的な選択肢です。

例えば、都心に住む方が都内や近郊の高級ホテルでの特別な一夜を過ごしたい場合や、地方在住の方が地元の名門ホテルを体験したい場合など、飛行機を使わずに特別な旅行体験を求める方々にぴったりです。

スカイコインの使い道に困っている方は、この「日本を旅しよう」パッケージにて、普段は手が届きにくい高級ホテルに宿泊してみるというのも良いのではないでしょうか。

ANAスカイコインを貯める方法

マイルをスカイコインに交換する

スカイコインへの交換率が最も高いのが、マイルから移行するパターンです。

マイルからスカイコインへの交換率は、会員ステータスやANAカードの種類によって変動し、1.2倍から1.7倍の範囲で設定されています。

最高の交換率1.7倍を得るにはプレミアムメンバーである必要がありますが、ANAスーパーフライヤーズカードやANAカードプレミアム、ANAゴールドカード所持者なら、最大1.6倍の交換率を狙えます。

また、交換マイル数が多ければ多いほど、交換率が高くなる仕組みが採用されています。上記のカード所持者で1.6倍の交換率にするために必要なマイル数は、50,000マイルです。

なお、マイルからスカイコインに交換した場合、もとに戻すことはできないため、計画的に交換するようにしましょう。

他社ポイントから移行する

ANAスカイコインを効率的に貯める方法として、他社ポイントからの交換があります。ANAと提携するポイントサービスを活用することで、スカイコインを貯めることが可能です。

例えば、セゾンカードの永久不滅ポイントは1ポイントあたり4.5コインという高いレートで交換可能です。また、nanacoポイントは500ポイントを500コインに交換できます。

また、ポイントサイトからANAスカイコインへの交換も可能で、Gポイントは1Gポイントごとに1コイン、Pexは1,000ポイントごとに100コインに交換できます。

ポイントから交換する ※2024年8月時点

ANA スカイ ガッチャ!モール

ANAが提供する「ANAスカイ ガッチャモール！」は、スキマ時間や移動時間、旅行先などのちょっとした時間に、ガチャガチャを回すと無料券や割引券、スカイコインが無料でもらえるサービスです。

このサービスは、ANAと提携している様々な店舗で利用可能です。空港内の店舗はもちろん、街中のドラッグストアや飲食店など、日常生活で頻繁に利用する場所でもガチャを回すことができます。

ガチャで獲得できるスカイコインは、最低1コインから最大30,000コインまでとなります。

ANAスカイコインの使い方

ANAスカイコインでの航空券の際には、ANAマイレージクラブの「お客様番号」と「Webパスワード」でログインし、希望の航空券の予約画面に進みます。

航空券の予約後に行う購入手続きの際に、ANAスカイコイン欄「利用する」を選択し、充当するコイン数を入力してください。なお、コイン支払と呉時価っとカードを併用して支払が可能です。

ANAスカイコインで代金の全額または一部を支払いする航空券ならびに旅行商品は、マイレージクラブ会員ご本人と会員本人が事前に特典利用者登録された方が利用できます。

ANAトラベラーズのツアー商品を購入する場合は、事前にマイルや他社ポイントをANAスカイコインに交換してから、ツアーの予約を行ってください。ツアー予約でも特典利用者登録が必要です。

ANA SKY コインで支払い

スカイコインの有効期限に注意

ANAスカイコインの有効期限は、交換月より12カ月目の末日までになります。有効期限を過ぎる使えなくなってしまうため注意してください。

有効期限が近づいているコインがある場合は、早めに旅行計画を立てるか、有効期限内に新しい航空券や旅行商品を購入してしまいましょう。

また、定期的にコインの残高と有効期限をチェックする習慣をつけることで、コインの無駄遣いを防ぐことができます。

キャンセル時は払い戻しに対応

ANAスカイコインを使って購入した航空券や旅行商品をキャンセルする場合、コインの有効期限内であれば払い戻しを受けられます。

払い戻し手続きの際、キャンセル料などの手数料はコインを優先して充当されます。これにより、現金やクレジットカードでの追加支払いを最小限に抑えることができます。

ただし、ANAスカイコインでご購入した航空券を自分都合で払い戻しをする場合、お手続き時点で有効期限を過ぎているANAスカイコインは払い戻しできないため注意が必要です。

家族分との合算はできない

ANAスカイコインは、ご自身のコインで家族の航空券を購入することはできますが、ご自身の所有分と家族の所有分を合算して利用することはできません。

ただ、家族でマイルを合算できる「ANAカードファミリーマイル」という制度を利用すれば、家族内で貯めたマイルを一旦合算し、そのまとめたマイルをANAスカイコインに交換することが可能です。

ANAスカイコインを直接、家族間で合算することはできませんが、ANAカードファミリーマイル制度を利用して、合算したマイルをスカイコインに交換することはできるのです。

ANAスカイコインを賢く使って旅行を

ANAスカイコインは、あまりなじみがないサービスですが、特典航空券が満席で予約できない場合でも航空券の予約が取りやすく、マイルやプレミアムポイントが貯められるというメリットがあります。

マイルからスカイコインへの交換率は、会員ステータスやANAカードの種類によって変動しますが、プレミアムメンバーであれば交換率1.7倍、ANAのカード保有者であれば、最大1.6倍での交換も可能です。

マイルの使い道がなかないと思っている方やANAの上級会員を目指している方にとって、意外と使い道があるのがスカイコインの特徴です。

この機会に、スカイコインを活用してお得な旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。