Google、ホテルや民泊を対象とした新しい「ローカル検索」をリリース 「ローカルパック」がさらに重要に

米検索エンジン世界大手のGoogle(グーグル)は、ホテルや民泊などの宿泊施設を対象とした新しいデザインのローカルパックをリリースしたことがわかった。

ローカルパックとは通常のGoogleの検索結果とは異なり、地域に関連するキーワードで検索した際に地図情報と共に検索画面の上部に表示される検索結果のこと。

「ホテル 東京」で検索すると、4つのホテル情報がGoogleマップとともにパックになって表示されることからローカルパックと呼ばれている。なおローカルパック内で上位表示を目指す取り組みを「ローカルSEO」とも呼ぶ。

Googleは民泊についても宿泊施設として認識しており、「民泊 東京」で検索した際は、東京に存在する民泊施設をローカルパックで表示する取り組みも開始している。

Googleはホテルや民泊などの宿泊施設を対象としたローカルパックのデザインを2018年12月頃にリニューアルした。

 

ホテル検索の新しいフィルター機能も利用可能

Googleは2018年7月にホテルに対して「人気ホテル」「宿泊者のお気に入り」「予算オプション」「高級ホテル」「今夜(宿泊可能)」といったホテルクラスの表示を開始。

このカテゴライズは、宿泊施設が自ら設定できるものではなく、様々なデータソースから得られたデータに加えて、サードパーティのパートナー、直接の調査、ホテル経営者からのフィードバックなどのデータを基にGoogleが独自に設定する。

「人気ホテル」は、検索利用者の検索データに基づいて推定されるもので、評価4.0以上の高評価ホテルには「宿泊者のお気に入り」、低価格帯のホテルには「予算オプション」といった独自のホテルクラスが付与される。

今回新しくリデザインされたローカルパックにもこの新しいホテルクラス表示は利用可能となっており、検索利用者が自身の好みに合った宿泊施設を探しやすくサポートする。

またローカルパックから宿泊のチェックイン日とチェックアウト日を指定して利用可能な宿泊施設を再検索することもでき、希望の宿泊施設が見つかった場合はそのままGoogle経由で予約まで行うことができる。

「東京 ホテル」検索結果ページ(SERP)

 

「ローカル検索」対策で最も重要なのはGoogleマイビジネス

米SEOマーケティング企業のMOZが公表した「ローカル検索ランキング要因 2018年」(2018 Local Search Ranking Factors)によると、ローカルパックのランキング要因になりえるものとして「Googleマイビジネスへの掲載」が25%と最も影響力があることがわかっている。

次いで、被リンク(16%)やレビュー(15%)が続くがこれらは恣意的にコントロールできる性質ではないことを考えると、「Googleマイビジネスへの掲載」の重要度の高さがわかる。

なお「Googleマイビジネスへの掲載」の影響力は同社の2017年の調査では19%で約6ポイント上昇しており、年々Googleマイビジネスがローカル検索に与える影響が増しているようだ。

Googleマイビジネスとは、GoogleマップやGoogleの検索結果(ナレッジパネル)などに表示させる企業や店舗、宿泊施設などの基本情報を登録・管理できるサービス。誰でも無料でリスティングを簡単に作成・更新でき、自社のビジネスの存在をアピールして顧客を呼び込めるのが特長だ。

ホテルや民泊の宿泊施設にとってGoogleマイビジネス(GMB)は無料で利用でき、Googleローカル検索を制する重要な集客ツールの一つとしてその存在感を増していくことになりそうだ。

Googleマイビジネス より

 



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