飛行機での旅は、多くの人にとって特別な体験です。あまり乗る機会がないからこそ、失敗したり、間違いたくないものではないでしょうか。
航空券の値段は、電車とは違い需要に合わせて価格が大きく変わったり、早割を利用すると半額以上も割引になる場合があります。航空券をお得に購入する方法を知っているかどうかで大きく変わってくるのです。
本記事では、航空券の予約方法や航空券を予約する際に気を付けるべきポイント、航空券をお得に購入する方法までをわかりやすく解説していきます。
目次
航空券を予約するまでに決めておくこと
まず、フライトの日程と時間帯を決めることが大切です。長距離フライトの場合は、時差や体調への影響を考慮し、適切な時間帯を選びましょう。また、乗り継ぎがある場合は十分な時間を確保することで、スムーズな移動が可能になります。
次に、直行便か乗り継ぎかを決める必要があります。直行便は便利で時間を節約できますが、乗り継ぎはコスト削減になります。自分のニーズに合わせて最適な選択をしましょう。
航空会社の選択も重要です。大手航空会社は安全性や信頼性が高く、荷物の取り扱いや遅延時の対応が充実しています。一方、格安航空会社は低価格で航空券を提供しているため、予算を抑えたい方にあってます。
最後に、航空券の変更条件を確認しましょう。普通運賃は通常変更可能ですが、セール割引航空券は変更が難しい場合があります。予期せぬ事態に備えて、柔軟な変更ができる航空券を選ぶことも検討すべきです。
出発空港と到着空港
日本国内には97の空港があります。日本には47都道府県あるため、単純計算で1都道府県あたり2つの空港があることをになります。
最も空港の数が多いのは北海道で札幌の新千歳空港をはじめ14の空港があります。次いで沖縄県も空港が多く存在する県で、那覇空港に加えて、与那国空港や石垣島空港といった離島の空港もあわせると13の空港があります。
今回の旅行の目的地に近い空港がどこかのかは、事前に調べておくようにしましょう。なお、日本の主要空港のほうが地方空港よりも路線や便が豊富で、LCCの就航により料金も安い場合があります。
目的地への近さで空港を選ぶという選択もありますが、あえて主要空港を利用してそこから新幹線や高速バスで移動するといった選択もありです。
航空会社(大手・LCC)
飛行機を利用する場合、誰もが知っているANAやJALなどのフルサービスキャリアからピーチ、ジェットスターといったLCC(格安航空会社)まで様々な選択肢があります。
LCC(ローコストキャリア)は、格安航空会社として知られる航空サービスの一形態です。機内サービスを最小限に抑えることで、大幅に割安な航空券を提供しているのが特徴です。
LCCは航空券が安いというメリットはありますが、機内サービスが別料金となっていたり、座席指定や預け手荷物などでも都度料金がかかる場合があるため、注意が必要です。
預け入れ手荷物
JALやANAなどの大手航空会社では、普通席利用の場合、荷物の総重量20kgまでを無料で預けられます。
LCCでは預け入れ手荷物は基本的に有料サービスとなっています。例えば、ピーチ・アビエーションの運賃タイプ「ミニマム」では、預け入れ手荷物は1個目につき1,950円の料金がかかります。
また、預け入れ手荷物のオプションを航空券の予約時に一緒に購入するのか、予約後に追加をするかでも料金が変わる点に注意が必要です。基本的には、予約時のほうが安くなります。
予約変更の場合の手数料
航空券の購入後に万が一都合が悪くなり、旅行に行けなくなってしまった場合、便の日付をするか便をキャンセルするかの手続きが必要になります。
この時に、予約変更やキャンセルができるのか、またその場合の手数料がいくらになるのかは、航空会社や購入した航空券の種類によって、大きく変わってくるため、注意が必要です。
基本的には、格安航空会社では航空券が安い分、予約変更やキャンセルできない場合が多いです。また同様に、JALやANAなどのフルサービスキャリアでも早割の場合、手数料がかかります。
予定が変更になる確率が低いと想定される場合は、LCCや早割運賃を利用するとお得に予約できます。予定が変更になる可能性が一定ある場合は、予約変更可能な航空券を購入すると良いでしょう。
航空券の買い方
インターネットで購入
ネットで航空券を買うメリットは、まず24時間いつでも予約できる点です。仕事で忙しい方や時間に制約のある人にとって、これは大きな利点となります。また、パソコンやスマートフォンから簡単にアクセスできるため、場所を選ばず予約が可能です。
さらに、自分で出発時間や到着時間を詳しく調べられるのも魅力です。旅行会社や航空会社のサイトでは、様々な条件で検索でき、自分のニーズに合った最適なフライトを見つけやすくなっています。
旅行会社での購入
旅行会社での航空券購入は、専門家のアドバイスを受けられる安心感と、総合的な旅行プランニングを受けられるという点が魅力です。
旅行会社を利用する最大のメリットは、プロのスタッフに直接相談できることです。航空券だけでなく、旅先での日程や現地の見どころ、最新情報まで幅広くアドバイスを受けられます。対面での会話なので、疑問点をその場で解決できるという安心感があります。
また、実績ある旅行会社を選べば、トラブルのリスクも最小限に抑えられます。航空券の手配から現地での滞在まで、総合的な旅行プランを立てられるのも大きな利点です。
ただし、繁忙期には混雑して時間がかかる可能性があります。さらに、キャンセルや変更の際に再度店頭に行く必要があるなど、融通が利きにくい面もあります。
電話で購入
電話予約の最大の利点は、旅行のスケジュールや料金の確認を迅速に行えることです。
オペレーターとの直接のやり取りにより、複雑な質問や特別なリクエストにも柔軟に対応できます。また、予約中に疑問が生じても、その場で解決できるため、安心感があります。
しかし、電話予約にはいくつかの制限があります。多くの場合、24時間対応ではないため、夜間や休日の予約が難しいことがあります。特に、翌日便や出発日の近い便を予約したい場合、既に満席になっているリスクがあります。
また、視覚的な情報を得られないため、複数の選択肢を比較検討する際には不便さを感じる場合もあると言えるでしょう。
航空券をキャンセルする場合
支払い前のキャンセルは比較的簡単です。購入期限を過ぎると予約は自動的に取り消されるため、特別な手続きは不要です。
購入期限を過ぎると、その予約はなかったことになるため、再度予約する場合は新規で再予約が必要となります。タイミングによっては、早期割引などは利用できない場合があります。
一方、支払い後のキャンセルの場合はより慎重な対応が求められます。キャンセル料が発生し、その金額は航空会社や航空券の種類によって異なります。不要な出費を避けるためにも、キャンセルポリシーを事前に確認しておくことが重要です。
予約変更が可能な航空券の場合、キャンセルではなく搭乗便の変更を検討するのも賢明です。これにより、キャンセル料を避けつつ、旅程の調整が可能になります。
飛行機の予約と購入の違い
飛行機の予約と購入、一見すると同じことを意味しているように感じるかと思いますが、厳密には違うことを知っていますでしょうか?
「予約」は希望する便の座席を一時的に確保する段階です。この時点では料金支払いは不要で、座席を押さえるだけの作業となります。一方、「購入」は実際に料金を支払い、座席を正式に確保する行為を指します。
各航空会社は「発売(予約)期間」と「購入期限」を設けています。予約から購入までの猶予は通常数時間から数日程度ですが、これは航空会社によって異なります。
重要な注意点として、購入期限を過ぎると予約は自動的にキャンセルされます。「予約」だけでは座席は確定せず、「購入」まで完了させて初めて正式な予約になるのです。
航空券をお得に購入する方法
LCC(格安航空会社)を利用する
LCC(格安航空会社)の利用は、航空券の料金を可能な限り抑えたい旅行者にとって魅力的な選択肢です。
LCCの最大の魅力は、その低価格さにあります。運営の効率化とコスト削減により、フルサービスキャリアと比べて大幅に安い運賃を実現しています。価格帯は一般的に、LCC、ミドル・コスト・キャリア、フルサービスキャリアの順に上昇します。
LCCにはいくつかのデメリットもあります。機内食やドリンクなどの機内サービスは有料になることが多く、手荷物の預入れや座席指定などが別オプションで都度、追加料金がかかります。
また、早朝や深夜の便が多いため、空港へのアクセスや到着後の移動手段の確保に注意が必要です。
メタサーチを利用する
メタサーチは、様々な旅行サイトや航空会社の運賃を横断的に検索し、一度に比較できる便利なツールです。これにより、多数のサイトを個別に確認する手間が省け、効率的に最適な航空券を見つけられます。
さらに、一部のメタサーチサイトでは、航空券価格の変動を通知するサービスも提供しています。これを利用すれば、最も安いタイミングでの購入チャンスを逃さず、賢い選択ができます。
ただし、メタサーチにも限界があります。航空会社や旅行会社の最新のセール情報が即時に反映されないことがあるため、直接各サイトを確認する必要が生じる場合もあります。
航空会社の早割を利用
早く購入すればするほどお得に航空券を購入できる飛行機の早割を使うのも手です。
早割の最大の利点は、通常価格と比べて大幅な割引率です。航空会社によっては60~85%もの割引が適用され、例えば、ANAの「ANA SUPER VALUE 75」では75日前までの購入で68%割引になります。
早割プランは航空会社ごとに異なり、購入可能期限も様々です。例えば、55日前、45日前、28日前など、複数の選択肢が用意されています。これにより、旅行計画に合わせて最適なプランを選べます。
ただし、早割にはデメリットもあります。購入後のキャンセルや変更が制限され、変更時には高額な手数料が発生する可能性があります。また、マイルの積算率が低くなったり、搭乗ポイントが付与されない場合もあります。
航空会社のタイムセールを狙う
大手航空会社やLCCは定期的にタイムセールを実施しています。JALやANA、ピーチ、ジェットスターなどでは1~2ヶ月に1回程度の頻度でセールを行っており、これらを狙うことで大幅な割引が期待できます。
ただし、セール時の航空券購入には注意点もあります。多くの場合、購入後のキャンセルが不可であったり、座席数に制限があるなど、様々な条件が付されることがあります。また、人気の曜日や時間帯は競争が激しくなる傾向があります。
セール情報の入手方法としては、各航空会社のSNSや旅行メディアをチェックするのが効果的です。開始日時に合わせて素早く予約することが重要です。
航空会社各社タイムセール
航空会社 | 開催頻度 |
全日本空輸(ANA) | 約1か月に1回 |
日本航空(JAL) | 約1か月に1回 |
スカイマーク(SKY) | 約3か月に1回 |
ソラシドエア(SNJ) | 約3か月に1回 |
AIRDO(ADO) | 約3か月に1回 |
ピーチ(APJ) | 約1か月に2回 |
ジェットスター(JJP) | 約1か月に2回 |
オフシーズンを狙う
航空券の価格は季節や曜日によって大きく変動します。適切なタイミングを選ぶことで、大幅な節約が可能です。
オフシーズンは、旅行先によっても異なるため、一概にはいえませんが、オフシーズンを狙って旅行することで、路線によっては通常価格より30~40%も安くなることがあります。
他にも、お正月休み明け、卒業旅行シーズン終了後、ゴールデンウィークの前後など、一般的に旅行者が少ない時期も航空券が安くなる傾向にあります。これらの時期を狙うことで、節約が可能です。
曜日別に見ると、長期連休やお盆、年末年始以外の期間では、祝日を除く月曜日から木曜日に航空券が安くなりやすい傾向があります。平日の移動を選択できる場合、これらの曜日を利用することでコストを抑えられます。
ご存じのように、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの長期休暇シーズンは航空券が割高になりやすいので注意が必要です。