訪日外国人の宿泊数2ケタ増 大阪では稼働率9割も

観光庁は10月31日、2017年8月の宿泊旅行統計調査(第2次速報)の結果を発表した。延べ宿泊者数(全体)は5,472万人泊で前年同月比0.2%減だが、外国人延べ宿泊者数が646万人泊で前年同月比12.7%増を記録。8月としては調査を開始して以来の最高値だった。

日本人の8月の延べ宿泊者数は、4,827万人泊で前年同月比1.7%減となっている。外国人の延べ宿泊数は顕著な伸び率を見せており、9月の第1次速報値でも前年同月比で15.5%となっている。7月から3カ月連続で前年同月比2ケタ増は確実で、好調なインバウンド(訪日外国人)需要が鮮明になった。

8月の客室稼働率は全体で68.8%となり、80%超がシティホテル25カ所、ビジネスホテル20カ所、リゾートホテル9カ所。全体の稼働率では大阪府が87.6%と9割近くに達し、全国で最高値となった。

特にリゾートホテルが97.8%、シティホテルも92.5%で9割超となり、ビジネスホテルも89.2%と高い数値になっている。簡易宿所も含めて大阪府が全ての宿泊施設カテゴリーで最高値となっている。外国人延べ宿泊者数の4位は50万人の京都府、5位が43万人の沖縄県となっている。

【都道府県別宿泊施設タイプ別客室稼働率トップ5】※〇数字は順位
リゾート ビジネス シティ
全体  旅館   ホテル  ホテル  ホテル  簡易宿所
1位:大阪府 87.6% 68.4%① 97.8%① 89.2%① 92.5%① 69.9%①
2位:東京都 79.6% 57.1%⑨ 84.7%⑦ 83.4%⑦ 82.3%⑰ 57.7%③
3位:愛知県 76.6% 41.9%㊲ 68.7%㉓ 82.1%⑫ 85.4%⑪ 62.8%②
4位:北海道 76.4% 62.1%④ 70.7%⑲ 85.4%④ 89.9%③ 56.9%④
5位:福岡県 75.9% 32.6%㊻ 73.0%⑮ 80.8%⑰ 86.4%⑧ 45.2%⑭
(観光庁発表2017年8月の第2次速報)

【都道府県別延べ宿泊者数トップ5】※()は外国人延べ宿泊者数、〇数字は順位)
1位:東京都 516万人泊(152万人①)
2位:北海道 389万人泊(63万人③)
3位:大阪府 313万人泊(99万人②)
4位:静岡県 274万人泊(15万人⑪)
5位:長野県 270万人泊(6万人⑱)
(観光庁発表2017年8月の第2次速報)

 

外国人延べ宿泊者数では、三大都市圏(東京、愛知、大阪圏)が383万人泊(前年同月比10.3%増)、地方部が263万人泊(同16.4%増)となり、地方部の伸び率の高さが際立っている。国籍では1位中国、2位韓国、3位台湾、4位香港、5位米国で、上位5カ国・地域で全体の75.5%を占めている。

上位5カ国・地域の宿泊地の都道府県別のトップは、中国=大阪府、韓国=大阪府、台湾=東京都、香港=大阪府、米国=東京都となっている。



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