クレジットカードの国際ブランドを運営するMasterCardはこのほど、2017年度世界渡航先ランキングを発表した。渡航先の伸び率ランキングでは、大阪が2年連続の首位で東京が6位。トップ10に2都市がランクインしたのは日本が唯一だった。
Mastercardの「世界渡航先ランキング」では世界の主要132都市を対象に、出張や観光などで訪れた1泊以上滞在した渡航者を集計。
海外からの渡航者数が最も増えた都市を調査した「急成長渡航先ランキング」では大阪が24.0%、東京が17.7%という右肩上がりの成長を続けている。調査は2011年から毎年公表されている。前回調査では大阪が24.2%、東京が18.5%で5位だった。
順位 | 渡航先 | 伸び率 |
1位 | 大阪 | 24.0% |
2位 | 成都(中国) | 22.7% |
3位 | コロンボ(スリランカ) | 20.3% |
4位 | アブダビ(UAE) | 18.9% |
5位 | ジャカルタ(インドネシア) | 18.2% |
6位 | 東京 | 17.7% |
7位 | ハノイ(ベトナム) | 16.4% |
8位 | リヤド(サウジアラビア) | 15.9% |
9位 | リマ(ペルー) | 15.2% |
10位 | 台北(台湾) | 14.5% |
日本政府観光局(JNTO)によると、2016年のインバウンド(訪日外国人)は過去最高の2,403万9,000人を記録。大阪や京都などの関西、東京など数多くのインバウンドが訪れている。
17年も記録を更新するのが時間の問題だ。JNTOは11月15日、10 月の訪日外客数を発表。推計値では、前年同月比21.5%増の過去最高となる260万人となった。17年の累計インバウンド数は2,379万人で、残り2カ月で3,000万人近くに達する見込みだ。
順位 | エリア | 渡航者数 |
1位 | バンコク(タイ) | 1,941万人 |
2位 | ロンドン(英国) | 1,906万人 |
3位 | パリ(フランス) | 1,545万人 |
4位 | ドバイ(UAE) | 1,487万人 |
5位 | シンガポール | 1,311万人 |
6位 | ニューヨーク(米国) | 1,270万人 |
7位 | ソウル(韓国) | 1,239万人 |
8位 | クアラルンプール(マレーシア) | 1,128万人 |
9位 | 東京 | 1,115万人 |
10位 | イスタンブール(トルコ) | 916万人 |
大阪のインバウンドの伸び率が高い背景には、関西国際空港のLCC発着便が多いこと、そして訪日客から人気の高い京都や奈良、神戸などの観光へのアクセスが良い点も理由の一つとして挙げられる。
日本政府観光局(JNTO)によると訪日外国人数の伸び率は2017年8月から毎月前年伸び率で20%超えを記録。一時は二けた成長の記録が止まったこともあったが、2017年4月以降は持ち直し、訪日外国人数の増加に歯止めがかかる気配はない。訪日外国人数は大阪や東京といった都市部を中心に今後さらに増えていくことになりそうだ。