世界最大手のコミュニティ主導型マーケットプレイスのAirbnbは、「ワン・ホスト、ワン・ホーム」のポリシーに反しているとして複数の物件を提供していると見られるAirbnbホストによる923件の物件掲載を削除したと発表した。
これについてAirbnbは長期的な住宅供給に悪影響を与える可能性があるのと、Airbnbのプラットフォームにおける最善の経験の提供につながらなかったためだとしている。
「ワン・ホスト、ワン・ホーム」とは、一人のホストが複数の住所のリスティングを持つことを制限するポリシーのこと。仮に対象都市において別の住所のリスティングを公開しようとした場合、そのリスティングを削除をするよう求められることになる。
「ワン・ホスト、ワン・ホーム」は現在、サンフランシスコだけではなく、オレゴン州ポートランド、ニューヨーク州ニューヨーク市においても適用されている。
Airbnbが今回削除した923件の部屋タイプ内訳としては、シェアルームが全体の63%にあたる580件、まるまる貸切が全体の34%にあたる317件、残りが個室タイプで3%にあたる26件となっている。
Airbnbの報告書によると、物件全体をシェアするホストの93.5パーセントが、物件を1件しか提供しておらず、残りの6.5パーセントが提供する物件は、「ワン・ホスト、ワン・ホーム」のポリシーの免除を受けているという。
長期の賃貸 (30泊以上)をするホスト 、ライセンスを持つホテルと朝食付き民宿 (B&B) やこれに類するもの、自己の責任おいて他のホストを支援するホストの場合は、免除を受けることができる。
また多くのホストは、時々自身のスペースを提供するスタイルを取っており2016年2月以降、物件1件あたりの宿泊予約数の中央値は57件、都市全体の年間収益の中央値は$10,900だった。これは、物価の上昇する都市での生活に苦しむ多くのホストにとって、経済的な支えとなっているという。
《関連サイト》One Host, One Home: San Francisco