札幌市、民泊通報窓口設置。全国3例目

札幌市は、無許可民泊の取締り強化のため民泊サービス通報窓口を2月7日に開設したと発表した。

近年、民泊サービスが急速に広がりを見せる一方で騒音・ごみ出し等での住民トラブルも発生しており、民泊相談窓口を設置する動きが徐々に加速してきている。

京都市では昨年7月に「民泊通報・相談窓口」を全国で初めて開設。昨年10月に特区民泊をスタートした大阪市も民泊の合法化にあわせ民泊通報窓口を開設しており札幌市は、京都市・大阪市に続く全国で3例目となる。

大阪市保健所は、「施設を特定できる詳細な住所やその施設の特徴」「施設の所有者名」「管理会社名・連絡先」などの情報提供を求め、情報提供は、電話・FAX・Webフォームで受け付ける。電話は朝8時から夜9時まで受け付け、FAX・Webフォームでは24時間情報提供が可能。

 

全国に先駆けて民泊通報窓口を開設していた京都市では、開設から約2ヶ月間に寄せられた976件の通報に基づき、延べ1,127回の現地調査を実施。うち148施設について、営業を中止させるなどの厳正な対応を行ったという。

大阪市も同様に、市長が公式Twitterで「違法民泊はドンドン摘発して厳しく取り締まる。」と取締りを強化する姿勢を明言しており、厳正な対応を行っていくと見られる。

札幌市についても保健所への相談が増えている状況を受けて、無許可民泊の取締り強化に乗り出すようだ。

 

民泊仲介サイトに掲載されている民泊施設は、その所在地が宿泊予約済みのゲストにしか通知されないことからその特定が困難になっている。民泊サイトに掲載された写真からその所在地を絞り込む作業を行うことが多いが、その作業は至難の技だ。一方で広く市民から情報を募る民泊通報窓口は、無許可民泊の所在地特定に成果をあげやすい。

民泊サイト大手のAirbnbには札幌市内の物件が約1,000室以上掲載されているが、その大半が無許可営業と見られている。札幌市は、通報窓口によって無許可民泊の対策強化に本腰を入れており、無許可民泊の運営者にとっては非常に厳しい環境になるといえるだろう。

《関連サイト》
民泊サービス通報窓口について



.