厚生労働省、民泊施設約1万件を行政指導したことを発表

厚生労働省は2016年度に違法の恐れがある民泊、約1万件を行政指導したと発表した。

民泊の市場調査を手掛けるメトロエンジン株式会社の「メトロデータ」によると、2017年8月時点で民泊施設は5万件を数え、運営ホストの数は2.5万人で1人あたり2件の物件を運用していることが明らかになっている。行政指導された1万件という数値は、日本全国5万件のうち約5分の1にあたり、去年は1,413件と比較すると指導件数は7倍に増えた。

指導に至った経緯では、「警察・消防等の警察機関からの連絡」が43%(4,713件)と最多で、次いで「近隣住民・宿泊者等からの通報」が34%(3,721件)、「保健所からの通報」が16%(1,721件)を占める。他にも管理会社からの通報による指導も行われていたことが明らかになった。

指導の状況では、「調査中」が53%(5,779件)と最多で、次いで「指導継続中」が3,042(28%)、「営業を取りやめた」が14%(1,484件)を占める。「指導継続中」に関しては、2013年から指導継続中の民泊施設を含む数とのことで指導の難しさを物語っているようだ。

出典:旅館業実態調査(厚生労働省)

 

 

観光庁、「駐車監視員」の民泊版も想定

観光庁は現地調査を要するなどマンパワーが必要な「民泊」の監督業務を民間に一部委託する方針で、民泊新法に則り民泊業者が施設を運営しているかどうかなどの監督業務を民間に委託できるようにすることで、人手不足の問題の解消を狙う。

2018年6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)では、届出だけで民泊の運営が可能になる一方で、営業日の上限日数は180日と定められるほか、家主への苦情対応にも応じ、民泊施設にはひと目でそれと分かるように標識を掲示する義務が課せられる。

これに応じない民泊業者については、都道府県が立入検査を実施し業務停止または事業廃止命令が出されるほか、従わない場合は、懲役6ヶ月以内もしくは100万円以下の罰金を処されることになる。

民間の委託業者は、違法駐車を取り締まる監視員のような形で、立ち入り検査の手前までとなる届け出に虚偽の内容が含まれていないか、民泊が法令通りに運営されているかなどのチェックを行うにとどまる。

 

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