世田谷区は、住宅宿泊事業法案(民泊新法)の成立を受けて、民泊について、区の良好な住環境を確保することをベースに、そのルール作りや観光資源としての活用方法等を検討するため、外部有識者らによる検討委員会(世田谷区住宅宿泊事業検討委員会)を開催することがわかった。
検討委員会は学識経験者、町会・商店会・管理組合、不動産団体らで構成されており、全部で3回の開催を予定。第一回目の開催は「世田谷区における住宅宿泊事業の課題・問題点について」で、6月27日に開催される。世田谷区は検討会の意見を参考に、来年施行される住宅宿泊事業に関する区としての方針をまとめる考えだ。
住宅宿泊事業法案の成立を受けて早くて来年をめどに民泊が全国的に解禁となるが、すでに全国的に広がる民泊物件では、ごみ出しのルールが守られず近隣住民とのトラブルが起きているほか、スーツケースの音や話声など騒音によるトラブルも発生している。
世田谷区は高級住宅街として知られる三軒茶屋エリア、成城エリアを有しており、ルールによって住環境を確保しながら民泊をどのように活用するのかその解決策が求められることになりそうだ。
新宿区でも有識者らによる検討会も
新宿区では東京エリアの中でも民泊物件数が急増していることを受けて、都市部で発生している民泊の課題を洗い出し、大都市に適したルールづくりを行うことを目的に新宿区民泊問題対応検討会議が設置されている。
本会議は、学識経験者、町会、商店会、マンション管理組合、不動産管理会社及び警察・消防の関係者らで構成され、これまで4回に渡って話し合いが行われてきた。
住宅宿泊事業法では、都道府県知事に住宅宿泊事業者として届出をすることで、民泊サービスを誰でも提供できるようになる。民泊の解禁を目前に体制作りが急がれる。
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