中国で、航空券のオンライン予約が「15倍」に爆発的増加 北京市による緊急対応レベルの引き下げで

中国最大級のオンライン旅行プラットフォームを運営する Qunar.com によると、中国北京市が公衆衛生上の緊急事態レベルを引き下げたことを受けて、航空券のオンライン予約が直後 30 分で 15 倍に急増したと明らかにした。

北京市は 4 月29 日午後 4 時に、公衆衛生上の緊急事態レベルを最高レベルの 1 級対応から 2 級対応に引き下げることを発表した。これに伴い、国内の低リスク地域からの出張や市外から北京市に戻る人に対して要求していた 14 日間の自宅隔離観察が不要になる。

多くの地域がすでに「低リスク」とされているため、移動規制の大幅な緩和処置となる。中国では 5 月 1 日から労働節の 5 連休がスタート。旅行者数は前年よりも大幅に減少するものの、中国政府は 5 連休中に、延べ1億 1700 万人が旅行などで移動すると予測されている。

北京にある世界遺産の故宮も 5 月 1 日におよそ 3 か月ぶりに観光客の受入れを開始。ただし、観光客は事前に予約制する必要があるほか 1日最大 5000 人までに制限。北京郊外にある万里の長城でも1日の入場者を2万人に制限している。

連休期間中やその後の国内旅行の予約を行うためか、北京発の国内線航空券のオンライン予約が急増。なお、航空券に限らずリゾートホテルなどのオンライン検索数も 3 倍まで増えているという。

Qunar.com の公表データによると、予約数が多かった 5 路線は、北京発の成都、重慶、上海、杭州、長沙で、深センや昆明、広州、西安、アモイ、三亜もフライト予約が急増した人気の旅行先となっている。

中国・武漢から広がった新型コロナウイルス感染症であるが、すでに新規感染者は非常に少なくなっており封じ込めに成功しつつある。観光地などでは人が密集にならないような対策が強く求められはいるが、以前よりは状況が改善しつつあることは明らかだ。



.