WBFホテル&リゾーツ、新型コロナウイルスで負債160億円で民事再生申請

東京商工リサーチによると、WBFホテル&リゾーツが 4 月 27 日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請。同日、監督命令を受けたことが明らかになった。負債総額は 160 億円で、新型コロナウイルスの関連倒産としては、過去最大の倒産となる。

4 月 24 日には、コンパクトホテルを全国で展開していた株式会社ファーストキャビンと関連4社が東京地裁に破産を申請したと発表したばかり。ファーストキャビンの負債総額は 11 億 3082 万円で、WBFホテル&リゾーツの負債額は新型コロナウイルス関連としては過去最大。

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WBFホテル&リゾーツは、2004 年から沖縄、2009 年から北海道で運営を開始した「ホテルラッソグループ」を前身とする。2016 年より「ホテルWBF」へ順次リブランドのうえ、北海道・関東・関西・九州・沖縄などで全国展開していた。

ホテル・リゾートの運営受託、ホテル・リゾート・フィットネスの運営事業を担当し、積極的にグループ企業と連携するなどにより 2010 年 3 月期の売上高は 47 億 8428 万円をあげていた。

しかし、2020 年初めから世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスの影響で始まった政府による入国制限や外出自粛要請が同社の業績を直撃。2 月以降は宿泊客のキャンセルが相次ぎ、計画を下回る状態が続いていた。

加えて、ホテル開設などに多額の資金を銀行借入金に頼っていたため、金利負担が重く、金融機関と返済条件の緩和などを協議していたが、 4 月 7 日に政府による緊急事態宣言が発令されたことを受け、事業継続を断念、今回の措置となった。

なお、民事再生法の適用申請は WBFホテル&リゾーツのみで、株式会社ホワイト・ベアーファミリー、沖縄および九州におけるホテル運営の WBFリゾート沖縄株式会社、その他の関係会社は法的手続をとっておらず、通常の営業を続けている。

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