大阪府特区民泊「6泊7日」の条件緩和に前向き発言も

5月10日に開催された「国家戦略特別区域会議」にて、大阪府の松井知事は個人宅などの空き部屋を宿泊施設として活用する「民泊」について、宿泊日数の要件を緩和するよう求めた。

大阪府は、4月1日より国家戦略特区の規制緩和を活用し、個人宅の空き部屋などを宿泊施設として認める特区民泊をスタートさせた。しかし、特区民泊認定要件の中で定められている「6泊7日以上」が、実態に即していないという問題が挙がっていた。

松井知事は「7日という滞在日数はお客さんのニーズに合ってない。せめて3日にしていただきたい」(大阪府松井知事 民泊の“規制緩和”を国に要請)と発言。10月を目途に結論を出すことを求めた。

 

石破大臣は3日程度への短縮に前向きの発言も

大阪府松井知事のTwitterアカウントでも、本件の話題に触れ「石破大臣からは、スピード感をもって、対応する」という発言があったという。

 

特区民泊の滞在制限の短縮の影響は大きい

大阪府より先に国家戦略特区に基づく特区民泊をスタートさせた東京都大田区では、認定許可部屋数が4月24日現在で11件・34室を達成。

大田区でも大阪府同様に、「6泊7日以上」の滞在日数上限が設けられており、この厳しい状況下でも、物件数が増えてきていることから、仮に大阪府で滞在制限の短縮が実現した場合、「特区民泊」に対する注目度は格段に上がるものとみられる。

一方で、「特区民泊」には「滞在期間6泊7日以上」の条件以外にも「一居室の床面積25㎡以上」「建築基準法上ホテル・旅館が建築可能な用途地域」といった要件が定められており、これらの条件の緩和も望まれる。

いずれにせよ、民泊仲介サイト最大手のAirbnbが先日発表した「2016年に訪れるべき15の地域」で「大阪市中央区」が世界でNo1となるなど、世界中の注目が大阪に集まっているいってもいいほど、「大阪」は世界のどこよりも熱い街だ。

大阪府が特区民泊の滞在日数制限の条件緩和を行った場合、その影響は非常に大きいと予想される。引き続き、大阪府と特区民泊の動向には注目しておきたい。

 

2016年に訪れるべき16の地域(Airbnb)

1. 大阪、中央区(日本) – 7,000%増(※)
2. バンコク、バンランプー(タイ) – 1,230%増
3. クアラルンプール、ブリックフィールズ(マレーシア) – 1,200%増
4. ボルドー、カピュサン(フランス) – 960%増
5. アテネ、コウカキ(ギリシャ) – 800%増
6. セビリア、トリアナ(スペイン) – 770%増
7. ハンブルク、ハンマーブローク(ドイツ) – 415%増
8. オアフ島、カネオヘ(米国) – 320%増
9. フォルタレザ、メイレーレス(ブラジル)- 285%増
10. メキシコシティ、ローマ・スール(メキシコ) – 275%増
11. ダラス、オークローン(米国) – 260%増
12. ジョージア州アトランタ、ポンシー=ハイランド(米国) – 240%増
13. ブダペスト、第7地区(ハンガリー) – 145%増
14. バリ島、ブキット半島(インドネシア) – 130%増
15. メルボルン、リッチモンド(オーストラリア) – 126%増
16. ブエノスアイレス、コンスティトゥシオン(アルゼンチン) – 125%増

※Airbnbに登録のあるリスティングに滞在した2014年対2015年ゲスト数の成長率。

Airbnbが2016年に訪れるべき16地域を発表。2015年にAirbnbを利用した宿泊客4,000万人以上の旅行動向を分析した結果、大阪市中央区が人気首位に



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