京都府、優良宿泊施設に認証ステッカー提供へ

京都府では、京都市を除く府内の宿泊施設を対象として、外国人観光客等誰でも利用しやすい環境を整える宿泊施設を認証する「京都府優良宿泊施設認証制度」を実施し、対象施設を募集することを発表した。

認証を受けた施設には認証ステッカーを提供し昨今問題となっている無許可民泊ではなく、安心できる施設であることを明示できるようになる。

京都府は一定の条件を満たした宿泊施設を「京都府優良宿泊施設」として認証することで、増え続ける外国人観光客等が利用しやすい環境を整える安心・安全な宿泊施設の利用促進を狙う。

本認証制度の対象となるのは、京都府内(京都市を除く。)において、旅館業法第2条第2項から第4項に規定する「ホテル営業」「旅館営業」又は「簡易宿所営業」として同法第3条の許可を受けている約800室。

届け出は「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が提供する全旅連損害保険やこれに類する損害賠償保険制度への加入」「近隣への迷惑防止のための取組」に加えて、「外国人旅行者に対応可能な設備及び環境整備」「バリアフリー対応」「地域と共存、共栄するための取組」のいずれかに該当していることが条件となる。

申請は申請書に必要書類を添えて指定の提出先に郵送にて提出することで可能。認証を受けると「京都府認証 安心のお宿」と記載された12センチ四方のステッカーを配布され、施設の入り口などわかりやすい場所に掲示できる。認証期間は認証日から2年以内で認証の更新については、期間満了日の2ヶ月前から申請できる。

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民泊のビックデータ解析を手がけるメトロエンジン株式会社の「メトロデータ」によると京都府では2017年2月現在3,377件の民泊施設があり、大半が無許可営業と見られている。無許可の民泊施設についてはその運営がオーナーや代行会社に一任されており、近隣住民への配慮が欠けていたりや損害賠償保険制度へ加入していない場合も多かった。

京都府は本認証制度により旅館業の許可を得ない無許可民泊に対して差別化を図る考えのようだ。



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