民泊仲介サイトAirbnb(エアービーアンドビー)は、1泊60万円など高価格帯の5つ星の超高級ハウスのみを取り扱う「Airbnb Luxe」の正式リリースに向けて、英国のロンドンでテストを実施していることがわかった。
2017年にAirbnbは、ラグジュアリーな別荘など富裕層向けのバケーションレンタルサービスを展開するLuxury Retreats(カナダ・モントリオール)を買収。Airbnbによる富裕層向けサービスの登場が期待されていたが、それがようやく実現のものとなりつつあるようだ。
「Airbnb Luxe」のトップページは現在存在せず、まだテスト段階ではあるようだが、Airstairの調べでは、英国のロンドンだけでも10件の超高級ハウスが紹介されている。
例えば、高級商業エリアのメイフェアにある物件は4つの寝室を備えたペントハウスで、ブラックを基調にしたシックなインテリアが特徴的。
人気の住宅エリア、フィッツロビアの物件は2つのモダンな寝室があり、床から天井までの大窓と大きなテラスが魅力的なアパートメント。ピカデリー通り近くにあるのは、数多くの窓から差し込む光が印象的な物件だ。
いずれの物件も1泊4万円から1泊60万円の価格帯で、これまでAirbnbが取り扱っていた民泊物件の価格帯とは大きく異なる。
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追加料金でコンシェルジュが多彩なサービス提供
Airbnbはここ数年、掲載物件のクオリティ向上に力を入れている。
2018年にスタートした「Airbnb Plus」は、スタッフによる個別訪問を受け、清潔さや快適性、デザイン性など計100以上のチェックリストをクリアしたハイスタンダードな住宅コレクションだ。
一方で、「Airbnb Luxe」は、高価格帯の5つ星の超高級ハウスのみを取り扱い、予約前の相談から予約後のフォローまで「トリップ・デザイナー」と呼ばれるコンシェルジュが旅をサポート。
追加料金を払えば、空港までの送り迎え、車のレンタル、チャイルドケア、食材の買い物、料理、レストラン予約など、トリップ・デザイナーを通してさまざまなコンシェルジュ・サービスを受けられる。
「Airbnb Luxe」は「Airbnb Plus」を超える、富裕層向けのラグジュアリーサービスとして今後、正式にローンチされる可能性が高そうだ。
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