スペインのニュースメディアPreferenteによると、スイスに拠点を置くホテル予約サイト「Amoma.com」は、9月13日に事業を停止し破産申し立てを行ったことがわかった。Amomaは、2013年に創業し200カ国で30万軒の宿泊施設を掲載していたホテル予約サイトで、300人以上のスタッフを抱えていた。
Amoma.comは、Googleホテル検索やホテルズコンバインドなどのホテルメタサーチで最安値を提示していたこともあり、日本語のサービス提供も行っていたことから海外旅行の際に利用する日本人も少なくない。
レビュー投稿サイトのTrustpilotによると、同社のレビューは評価が高い状態が続いていたが9月13日頃から「支払い済の予約が入っていなかった」や「ホテルがキャンセルされていた」などの投稿が相次いでいる。
同社公式サイトでは「ホテルの宿泊予約はホテルサプライヤーによってキャンセルされた可能性が高い」とのお知らせを公表。Amomaで予約を行った利用客に対して、宿泊施設へ直接ホテル予約の状況を確認するよう促すほか、クレジットカード会社や旅行保険会社への連絡を推奨している。
2018年の年末には、香港に拠点を置くホテル予約サイトの「HotelQuickly(ホテルクリックリー)」が突如事業を停止し、支払い済みのホテル予約が強制的にキャンセルさせるなどの被害が発生。
HotelQuicklyは、世界で26万軒のホテルを掲載しスマートフォンアプリは500万以上ダウンロードされるなど利用者も多かった。
2018年には、中国系のホテル予約サイトでホテル在庫の架空販売事件が発生し、日本人の利用客にも影響が出たことを受け、観光庁は海外OTA等の旅行サイトに関する利用上の注意喚起を実施するなどしている。