米Expedia傘下の民泊サイトHomeAway、Expediaのホテル掲載をスタートで「脱民泊サイト」へ

オンライン旅行大手の米Expedia(エクスペディア)傘下で民泊仲介サイトを手掛けるHomeAway(ホームアウェイ)は、民泊などのバケーションレンタルに加えて、Expediaのホテル掲載を検索結果に表示させる大幅変更を行ったことがわかった。

HomeAwayの検索結果ではこれまでの民泊施設に加えてExpediaのホテル予約を開始しているほか、検索条件追加されている「Hotel」フィルターにチェックを入れることで、ホームアウェイからホテルの予約を行うことができるようになっている。

なお、これまでもExpediaでは従来のホテルに加えてHomeAwayに掲載中のバケーションレンタルをホテルに加えて表示させており、Expediaではホテルから民泊までを網羅的に予約できていた。

 

民泊市場はOTAを巻き込んだ争奪戦へ

Expediaは2015年に民泊市場の拡大を見越し米HomeAwayを現金と株式合わせて約4,740億円(約39億ドル)で買収。

2013年にHomeAwayが買収したシンガポール発の民泊仲介サイト「Travelmob」を「HomeAway」にリブランディングして日本向けのサービス提供を強化していた。

これまで、HomeAwayではExpediaのホテル掲載は行わず、独自路線でサービスを拡大させていたHomeAwayが大きく舵を切ることになる。その拝見には同じくオンライン旅行大手のBooking.com(ブッキングドットコム)の存在が見え隠れする。

オランダアムステルダムで1996年に設立されたBooking.com B.V. は、オランダの小さなスタートアップ企業から世界最大のオンライン旅行会社に成長したExpediaと並ぶ2大OTAの一つ。

民泊業界では民泊仲介サイトHomeAwayの買収という切り札を切ったExpediaとは異なり、既存のプラットフォームに民泊も掲載させる戦略で、2018年4月には民泊などのユニークな宿泊施設の掲載で500万室を突破したことを明らかにしていた。

HomeAwayはこれまでの戦略を方向転換し、自社プラットフォームでもExpediaのホテル掲載を開始することで掲載施設数を大幅に拡大させることで、利用者のニーズを満たすOTAへと変貌していくことになる。

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