【図解】訪日外国人2か月連続前年比マイナス 韓国インバウンド客65%減が直撃

日本政府観光局(JNTO)は 2019 年 11 月の訪日外国人数(推計値)を発表し、訪日外国人数が前年同月比 0.4 %減の 244 万 1300 人となり、2018 年 11 月の 245 万 1000 を約1万人下回り、2か月連続で前年割れとなったことが明らかになった。

2019 年(1月~ 11 月)の訪日外国人数は、2,935 万 5700 人で前年(1月~ 11 月)の 2,856 万 80 人を約 80 万人上回り、2019 年の訪日外客数は過去最高を更新することはほぼ確実だ。しかし、 前年伸び率ではわずかな増加となる見通し。

2か月連続で前年割れを引き起こすことになった最大の要因は、韓国市場の急減速による影響がある。2018 年総計で日本を訪れた国別ランキングで中国に次ぎ2位となった韓国であったが、日韓関係の悪化に伴い、日本旅行を控える動きや航空便が減便となるなど影響がでている。

日韓関係が悪化する前の 2019 年 1 月の韓国からの訪日外国人数は、77 万 9383 人と最多となっていたが、2019 年 8 月には 30 万 8730 人にまで減少。2019 年 9 月以降は、20 万人前後で推移している。

2019 年 11 月の韓国は、前年同月比 65.1 %減の 20 万 5000 人で、前年より 38 万 3213 人減少した。韓国市場の急減速が訪日外国人数(総数)に大きな影響を与えている状況だ。

他方で、韓国市場を除く市場では概ね前年同月を上回り、特に中国からの訪日外国人数は前年同月比 21.7%増の 75 万,900人となり訪日外国人数全体の3割を占める規模になった。中国に次いで多かったのは、台湾で前年同月比 11.4%増の 39 万 2100 人、香港が同 19.4%増の 19 万 9700人となっている。

なお、2019 年9月から 11 月までラグビー世界一を決める「ラグビーワールドカップ」が日本で開催されたことで、関連する需要が増えたほか、新規就航による航空座席供給量の増加が追い風となり、オーストラリア(21.2%増)やイギリス(37.5%増)、アメリカ(17.3%増)などで高い伸び率を記録した。



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