日本政府観光局の国籍/月別 訪日外客数(2003年~2015年)によると、2015年6月に日本を訪れた外国人旅行者の数が前年比52%増の160万人を超えたことがわかりました。
2014年6月は100万人程度なので、たった1年で1.5倍になったということを意味します。
2014年6月は前年比125%!と騒いでたのが、それをさらに超えてきています。直近は前月比150%台を維持してきており、今後もこの伸び率は変わらないのではと想定されます。
さらにすごいのが、世界地域別の訪日外国人のグラフでみると2015年に入ったあたりからアジアが圧倒的に伸びていることがわかります。
■訪日外客数 地域別推移
そうなんです。最近の直近150%を主導しているのは主にアジアで、特に中国、韓国、台湾なのです。
中でも突出しているのがご想像の通り中国からの訪日客が前年同月比167%増の46万人(2015年6月)と圧倒しています。
中国に次いで台湾が前年同月比36%増の34万人(2015年6月)。3番目が韓国で前年同月比21%増の25万人(2015年6月)となっています。
中国は人口13億人と世界でもっとも多い国なので、中国からの訪日客も多いのは納得がいきます。一方で人口2200万人の台湾も中国とほぼ同じくらいの訪日客が訪れているのは意外ですね。
■訪日外客数およびアジアシェア(アジア地域のみ)
それではなぜ訪日外国人が急増しているのでしょうか?
訪日外国人旅行者が増え続けている理由ついて、以下の3つの理由が関係しています。
1.短期滞在査証(ビザ)発給要件の大幅緩和
有効期間中に何度も訪日できる数次ビザの個人観光客への発給は、これまで沖縄県か岩手、宮城、福島の東北3県に1泊するのが要件でしたが、2015年1月19日より「相当な高所得者」に限って訪問先に関係なく有効期限5年のビザを発給することになりました。
2.消費税免税範囲の拡大
2014年10月より従来一部の商品に限定されていた消費税の免税対象が5000円以上50万円以下の食品や酒類、日用品にまで拡大。ここに円安の影響もあいまって中国人観光客による爆買いに拍車をかけています。
3.円安元高進行による訪日旅行の割安感の浸透
2010年6月に1元13円ほどだった為替相場は2015年6月には1元20円に。
円安元高になればなるほど、中国人の購買力は上がるため、日本の化粧品や香水、電気製品などを求めて日本を訪れる中国人観光客が増えているのです。