訪日ロシア人が急増 ビザの発給緩和で

外務省による訪日ロシア人の短期滞在ビザの発給要件緩和によって、ロシア人観光客が急増していることが明らかになった。4月には前年同月比で67%増となっているほか、2017年1月~8月の累計では47,800人で前年比4割増となっていおり、2016年の約55,000人を上回るのは確実とみられる。

ビザ発給要件が緩和されたのは、2016年12月にロシアのプーチン大統領の来日がきっかけ。これを機に日ロの相互交流事業が推進され、2017年1月以降からビザの発給要件緩和が実施された。

訪日ロシア人の短期滞在ビザ発給要件緩和

  • 商用対象者、文化人、知識人限定→発給対象者の範囲を拡大
  • 最長の有効期間3年→5年
  • 一次ビザのみの発給→有効期限3年、滞在期間最長30日の数次ビザを導入
  • 自己思弁(旅行等)による渡航で、短期滞在ビザの身元保証等の書類→省略

 

19年に25万人の交流人口を目指す

観光庁は2017年2月15日、モスクワでロシアとの間で2つの事業による覚書に署名した。「日露 観光当局間による2019年までの共同活動プログラム」と「日露 食と観光週間イベント開催協力覚書」だ。観光などを通して日露間の交流を推進させることを目的としており19年に25万人の交流人口を目指す。

同事業は2017~19年までの期間で行われ、2018年の観光交流人口の目標値は22万人に設定。同年にロシアでサッカーのワールドカップ(W杯)が開催されることをうけて設定された数値目標だ。9月21日に都内であらためて署名式が行われ、田村明比古観光庁長官とペトロヴィッチロシア連邦観光局長官がともに署名した。

W杯以外にも、2018年は日露の交流が本格化する重要な年としている。「日本におけるロシア年」「ロシアにおける日本年」という共通認識を持ち、交流促進を図る。ロシアでは、全域にわたって日本を紹介するイベントを開催しプロモーション活動を展開。本施策により、さらなるロシア人の訪日が見込まれる。

観光庁によると、2016年の訪日ロシア人は約55,000人に対し、訪露日本人が約87,000人で計14万2,000人となる。2019年の25万人の目標を達成するには、あと11万人弱の増加が必要だ。

訪日客の多くは韓国、中国をはじめとしたアジア地域が中心となる。まだまだ数として少ないがロシアからの訪日客も今後さらに増えていくことになりそうだ。