関西空港・新千歳空港で相次ぐ欠航 インバウンドに甚大な影響 伊丹空港や神戸空港への振り替えできず

台風21号の影響で関西空港では冠水被害に加えて連絡橋の損傷で空港機能が停止していることに加え、新千歳空港では北海道地震の影響で9月6日の終日閉鎖が決まるなど、日本の観光産業に甚大な影響を与える可能性が出てきている。

関西国際空港によると9月6日現在A・B滑走路とも閉鎖中となり再開時期は未定で、空港へ乗り入れができる連絡橋も損傷により通行止めとなっており再開時期は未定。

日本航空(JAL)は、関西国際空港を発着する国内線航空券を持つ利用者に対して、伊丹空港などへの振替や変更、払い戻しの受付を開始。全日空(ANA)でも同様に振替や払い戻し手続きの受付を開始している。

エアアジアでは、関西空港の閉鎖に伴いバンコク名古屋間などで臨時便を運航することを明らかにしているが、伊丹空港や神戸空港で臨時の国際便が運行される予定はない。

新千歳空港も、9月6日未明に発生した震度6強の地震の影響で全便欠航、ターミナルビルは終日閉鎖することが決まっており、今後の再開めどは立っていない。

 

大阪国際空港や神戸空港への振り替えできず

関西国際空港を発着する予定の便については、航空会社各社伊丹空港や神戸空港など近隣の空港での振替を案内しているが、関西空港発着の国際便では欠航あるいは名古屋や福岡など比較的距離がある空港への臨時便への振り替えなどにとどまっている。

特に関西空港で到着予定だった訪日外国人の場合、数か月前から大阪市内などでホテルを抑えている場合も多く、臨時便で名古屋空港に到着したとしてもその後の宿泊先が取れる保証はない。

本来であれば国内線同様に、国際線についても伊丹空港や神戸空港への振り替えを行えばよいところなぜ航空会社各社実施していないのであろうか。

大阪国際空港(伊丹空港)は一見国際線も就航しているような名称ではあるが現在のルールでは国内線のみの就航となり国際線を受け入れるために必要な設備はなく神戸空港も同様だ。

関西三空港・新千歳空港利用状況(2017年) 空港会社発表

関西国際空港伊丹空港神戸空港新千歳空港※2
航空旅客数27,987,56415,597,7773,109,60421,311,918
 国際線 21,138,9280※102,579,899
 国内線6,848,63615,597,7773,109,60418,732,019

※1 2017年8月…2回 ・2017年10月…1回の国際線運行あり
※2 新千歳空港は2016年分

関西国際空港が利用できないことによる影響は国内線では伊丹と神戸の活用によりそこまで大きなものにはなりにくいが、関西空港が利用できないとなるとインバウンド及び観光産業に与える影響は甚大だ。

 

大阪北部地震では訪日客への影響が出ており影響拡大の恐れ

日本政府観光局(JNTO)によると2018年7月の訪日外国人数(推計値)は小幅な増加にとどまり、韓国の訪日客は2年ぶりに前年割れとなった。

1月からの累計は前年比13.9%増の1,873万900人となり3,000万人の目標値に向けて着実に増加しているが、前年割れとなった背景には2018年6月に発生した大阪北部地震の影響がある。

は2016年4月に九州地方で熊本地震が発生した際にも、翌月(2016年5月)の韓国訪日客は4.2%減となっており、自然災害がインバウンドに与える影響は大きい。

大阪・京都の観光産業のいわば「心臓」ともいうべき関西国際空港、そして北海道の観光産業に大きな影響を与える新千歳空港国際線の早期再開が待たれる。