京都市観光協会によると、2020 年 10 月の京都 65 ホテルにおける日本人延べ宿泊客数は、前年同月比 2.2% 増となり、2019 年 9 月以来 13 ヶ月ぶりに前年同月を上回ったと発表した。GoToトラベルキャンペーンに東京が加わったほか、紅葉シーズンも重なったことで前年を超えた。
客室稼働率も、前月の 33.0% を大幅に上回り 41.0% に上昇。新型コロナウイルスの影響で稼働率は低い状態は続いているが、6 か月連続で前月を上回る稼働率となった。稼働率が 4 割を超えたのは緊急事態宣言後、初めて。
一方で、コロナ前の高稼働を下支えしていたインバウンドを中心とした外国人延べ宿泊客数は、前年同月比 99.8% 減で全ての国と地域においてほぼゼロとなる状況が 7 ヶ月にわたり継続している。
JNTO の発表によると、日本全体の傾向についても同様。10 月の訪日外客数(実人数)は前年同月比 98.9% 減の 27,400 人で、7 ヶ月ぶりに 2 万人を超えたが非常に厳しい状態が続いている。
GoToトラベルについては、10 月 1 日から東京都民による旅行や東京都内への旅行が解禁となったほか、旅行代金の 15% 相当分の地域共通クーポンとして配布する第二弾がスタート。日本人宿泊客数は引き続き回復すると予想される。
その一方で心配となるのは、新型コロナの感染拡大だ。11 月に入り全国的に新型コロナウイルス感染症の感染者が急増しており、一部の地域では「Go Toトラベル キャンペーン」の対象外となる動きも出てきている。
感染が拡大する大阪市では、12 月 15 日までの期間、GoToトラベルの適用除外となった。この影響で需要の一部が京都に流れることも予想されるが、旅行を控える心理が働き、需要の回復が再度遅れる可能性もある。