外国人観光客が急増の京都、バス1日券値上げへ

京都市が外国人観光客の急増で、市バスの1日乗車券を100円値上げして600円にすることを7月24日付の読売新聞などが報じた。今回の値上げは2018年3月から実施する予定でバスの混雑緩和を目的に、バスから地下鉄へ観光客を誘導するための措置として実施される。

京都市では、市バスの1日乗車券の値上げに合わせて、市バスと地下鉄の両方で利用できる1日乗車券を300円値下げし、同時期に900円にする方針。有識者らによる懇話会で最終調整をしており、8月にも方針を決定する。両1日券の運賃の差を現行の700円から300円に大幅に縮めることで、外国人観光客らの地下鉄利用を促進させ、バスの混雑解消を図るのが目的だ。

バス1日乗車券を600円とした値上げ額の根拠は、2000年度から運賃が変わらず、均一運賃区間の拡大や京都バスとの相互利用など、走行キロ数が1.2倍になったことが理由。市バスと地下鉄の1日券は、市バスや地下鉄全線の定期券の1日当たりの単価を下回らない900円とした。京都市交通局では、両1日乗車券の差を300円とすることで、1日あたり市バスが5,500~9,300人減、地下鉄が4,600~7,000人増と試算している。

バス1日乗車券は600円になるが、230円の均一乗車区間で3回乗れば、100円の値上げでも元が取れる計算だ。現行の市バスの1日乗車券は、2000年度に700円から500円に値下げ。同年度は100万枚を販売し、京都へのインバウンド客(訪日外国人)の急増などの背景もあり、15年に約6倍となる614万枚に増加した。

インバウンド客が増え1日乗車券の販売枚数も好調を続ける中、混雑に関して市民から苦情も寄せられていた。スーツケースなどの大型荷物で車内スペースが限定され、乗降時に時間がかかるなど、定時運行にも支障をきたしているのだ。

出典:京都観光総合調査

京都市産業観光局が発表した2016年の「京都観光総合調査」によると、観光消費額が1兆862億円(前年比11.9%増)、宿泊客数が1,415万人(同3.9%増)と急増している。外国人宿泊者数は、318万人で過去最多を記録しているが、無許可民泊を利用しているインバウンドを含めると、実数が膨大になることが想定される。

インバウンドの増加で、多大な経済効果をもたらしている京都市だが、同時に交通問題も抱えている。京都はインバウンドにとって、日本を代表する人気観光地の一つである。インバウンドと市民の“共存”に向けた施策で、京都市の今後の対策に注目される。