民泊規制相次ぐ、全国150自治体のうち約3割で民泊営業を規制 検討中は約1割

観光庁は、4月1日時点における都道府県及び保健所設置市(政令市、中核市等、特別区)全150自治体の民泊条例(住宅宿泊事業条例)の検討状況を公表した。

公表資料によると、区域・期間制限を含む条例で民泊を規制する自治体は、全体の約3割にのぼる44自治体で、東京23区では港区や中央区などが規制するほか、全国では札幌市や横浜市、大阪市や京都市、沖縄県などが含まれる。

京都市は、2015年から民泊プロジェクトチームを設置するほか民泊通報窓口を開設するなど無許可民泊の対策を全国に先駆けて強化。大阪市も京都市同様に民泊通報窓口を設置するなど民泊対策を強化していた。

区域・期間制限を含む条例で民泊を規制する自治体には、民泊の急増を受けて早くから民泊対策を強めていた自治体が多く含まれ、民泊のニーズが高いエリアを中心に民泊が規制されるような状況となっている。

また、まだ対応検討中の自治体は全体の約1割にあたる16自治体あり、これらの自治体でも区域や期間規制を含む民泊条例が制定されれば、民泊を規制する自治体は最大で全体の約4割にあたる60自治体にまで増える可能性もある。

 

民泊の普及を図るはずだった民泊新法が骨抜きに

昨今、インターネットを通じて空き部屋を貸したい人と宿泊希望者とをマッチングする、Airbnbに代表される民泊仲介サイトが日本でも急速に普及。その一方で、地域住民等とのトラブルや無許可営業による営業中止指導などが相次いだ。

これらの課題を踏まえ、一定のルールの下で健全な民泊サービスの普及を図るため「住宅宿泊事業法」(民泊う新法)が成立し、2018年6月に施行される。

住宅宿泊事業法により、適正な運営による健全な民泊サービスが普及するとみられていたが、実際は民泊のニーズが高いエリアを中心に民泊を規制する動きが相次ぐ。

住宅宿泊事業法は事実上の骨抜きとなり今後は改正を控える旅館業法を活用した、「旅館業民泊」への注目度が高くなることになりそうだ。