観光庁の「宿泊旅行統計調査」によると、2015年6月の外国人延べ宿泊者数は549万泊で年々同月比+56.1%と昨今の円安やビザ発給緩和などの影響を受けて非常に伸びています。
しかし、年間を通してみると、季節によって稼働率には大きな差があります。
2014年の稼働率(全体)では1月がもっとも低く、48.5%、次いで2月が54.7%となっています。一方で、もっとも稼働率が高いのが8月で 66.8%、次いで11月が61.5%となっています。
こちらのデータはAirbnb単体の稼働率推移ではありませんが、シティーホテルやリゾートホテル、旅館などの宿泊施設の稼働率を調査したデータで、Airbnbのトレンドも宿泊施設という観点では同じため同じような傾向が出るのではと考えています。
実際にホストとして部屋を貸している身としても、ホテルの繁忙期閑散期と似たような動向が感じ取れます。
ここからはAirbnbの繁忙期および閑散期の傾向とその対策についてご説明していきたいと思います。
1−2月の傾向と対策
このシーズンは、スキーやスノボといった需要がありそうなエリアでなければ、寒くて観光しにくいということもあり、稼働率は年間でももっとも低いです。
例外としてお正月を含めた年末年始は非常に需要が高いので、平均宿泊価格の2-3倍値上げしてもお客様は入ります。
中国では旧正月の休みがあり、2016年のの場合は2月7日~13日までの7日間となります。
この時期は、中国からの旅行者が非常に増えていることから、日本の祝日だけではなく、中国の祝日も意識したほうが良いでしょう。
3−4月の傾向と対策
桜のシーズンは、満開の桜を求めて、多くの外国人が日本を訪れるため、特に3月下旬から4月上旬にかけては連日満室になることも十分にありえます。
このシーズンも宿泊需要は高いので、平均宿泊価格の1.5倍の値付けでも予約が入る可能性は非常に高いです。
5−6月の傾向と対策
5月は、日本ではゴールデンウィークが5月上旬にあり、ホテル価格が上昇する傾向にもあり平均宿泊価格の1.5倍の値付けでも予約が入る可能性は非常に高いです。
中国では労働節の休みが2016年は5月1日(日曜)から5月3日(火曜)まであります。最近は、中国からの旅行者が非常に増えていることから中国の祝日も意識したほうが良いでしょう。
6月は梅雨のシーズンでもあるため稼働率は少し低めにはなります。
11−12月の傾向と対策
クリスマス近辺、年末年始は、清掃料金などのコストも高めになる傾向があります。周辺のホテルも非常に高い宿泊代金を提示することも多いため、近隣のリスティングやホテルの宿泊価格を参考に値付けすることをおすすめします。
予約受付も半年以上前から行う必要はありません。正月の予約は6ヶ月前など非常に前から予約が入ることが十分に考えられます。
6ヶ月前から正月の予約ができるリステイングから徐々に予約が埋まっていくので、あえて2ヶ月前に正月の予約受付を開始するというのも戦略の一つです。
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