大阪市は6月1日に違法民泊事業者への指導等を行う「違法民泊指導実動部隊」を発足するとともに、同部隊の発足式と「違法民泊撲滅チーム」の看板設置を行う。
一定のルールのもとに全国的に民泊を解禁する住宅宿泊事業法が6月15日に施行されるのを控え、大阪市は4月25日に市長をトップとした「違法民泊撲滅チーム」を設置していた。
今回設置される「違法民泊指導実動部隊」は環境衛生監視員と警察官OBで構成され、無許可民泊施設に対して法令遵守を促し特区民泊や旅館業民泊などの適法民泊へ誘導するとともに、無許可で営業する民泊施設の徹底排除に取り組む。
「違法民泊指導実動部隊」の発足式は6月1日10時から浪速区役所で開かれ、大阪市長のほか大阪府知事も参加して行われる。
2019年6月のG20サミットまでに無許可民泊を排除へ
大阪市の吉村市長は「違法民泊撲滅チーム」が設置された4月25日に、G20が開かれる2019年6月までに違法民泊を撲滅する方針であることを明らかにした。
大阪市で民泊の営業を行う場合、特区民泊の認定あるいは住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出を行うことで民泊の運営を行うことができる。しかし、民泊新法は年間の営業日数が最大で180日以内に制限されることから、その代替案として注目が集まっているのが「特区民泊」だ。
内閣府地方創生推進事務局によると大阪市の特区民泊の部屋数は、2月28日時点で1年で4倍となる約1,500室にまで増加している。
「違法民泊撲滅チーム」と「違法民泊指導実動部隊」の設置により、大阪で無許可の民泊営業を行うことは非常に難しく2019年6月までに撲滅する考えを示したことで、法人を中心に特区民泊による合法化が今後急速に加速するとみられる。