株式会社Satisfill が展開する「RANDOR HOTEL (ランドーホテル)」は、2018 年の設立以降、全国 15 施設へ展開し、急成長を続けるホテルブランド。

“宿泊×IT = ホスピタリティテック”をコンセプトに掲げ、運営を効率化しつつ、こわだりがあふれる上質な滞在空間を提供することで人気を集めています。

IT 活用のひとつとして RANDOR HOTEL では、一部施設を除く計 250 室でスマートロックの「RemoteLOCK」を採用しています。

RemoteLOCK とは、構造計画研究所が提供する電子錠であり、Wi-Fi接続により客室の鍵をオンラインで管理することができます。

RANDOR HOTEL では RemoteLOCK の導入により、予約ごとにルームキーを自動発行することで、従来の手間と時間がかかるフロント業務を一掃することに成功しています。

コロナ禍でスマートロックへの注目度が高まっていますが、世の中には多種多様なスマートロックがあり、自社にあった製品を選ぶのは至難の業です。

今回は、数あるスマートロックの中からなぜ RemoteLOCK を選んだのか、導入による効果について株式会社Satisfill 代表取締役社長の井上進太郎氏に話を伺いました。

 

全国 15 施設を展開するレジデンシャルホテル RANDOR とは

RANDOR HOTEL は、「すぐ手の届く贅沢」をコンセプトとしたレジデンシャルホテルで全国 15 施設を展開しています。

コロナ前はインバウンドに特化し、大人数で長期滞在する訪日外国人観光客向けに、居室の広さと浴室にこだわった贅沢なホテルを展開してきました。

コロナ前は 99% が海外のお客様でしたが、コロナ禍の現在は、日本人客による利用や海外からの帰国客を中心に利用が増えています。

現在は、ほぼ全施設に構造計画研究所のスマートロック「RemoteLOCK」と、「RemoteLOCK」と連動するPMS(ホテル運営管理システム)やセルフチェックインシステム を採用し、フロントでの事務的な手続きや諸案内については機械化を図っています。

 

鍵の受け渡しの簡略化で利便性向上!スマートロック導入の背景とは

フロントの仕事としては、お金の受け渡しと鍵の受け渡しがあると思いますが、その2つをなくして、フロントスタッフは、お客様のコンシェルジュにしたいと考えていました。

宿泊客の部屋割りや鍵の受け渡しは、PMS やスマートロックといったテクノロジーを活用することで省人化と人件費の削減を実現できます。同時に、削減できた時間やコストは人にしかできないサービスに注力することでホスピタリティの向上を追及したいと思ったのが導入の背景です。

また、RANDOR HOTEL では、収容人数が多い居室が多く、発行するカードキーが何枚にもなりカードキーの紛失もありました。このような問題も暗証番号が鍵代わりになるテンキー式のスマートロックなら解決できると思いました。

 

省人化を実現へ!数ある製品の中から RemoteLOCK を導入した理由

IT 活用の目的は「運営コストの削減を見据えて省人化すること」だったので、省人化の仕組みを作ることができるツールとその組み合わせを検討していきました。

中でも客室の鍵は宿泊客の利便性にも関わるため、本当に無人化を目指すならトラブルが起きない頑丈なキーシステムを導入しなければならないのではと思い、優先して検討しました。

結果「工事取り付けで安心感があること」、「他のスマートロックと比べて電池持ち良いこと」、「連携できるPMSの選択肢が豊富なこと」の 3 点が決め手になり RemoteLOCK にすることにしました。

テープで付けるような他社製のスマートロックは、簡単に壊せるためセキュリティ面で不安がありました。また、安価なスマートロックも検討しましたが、電池の消耗が早いという話もあり、導入は見送りました。

鍵を RemoteLOCK することに決めてからは、RemoteLOCK を起点に PMS や自動精算機などフロントオペレーションに関わるツールを固めていきました。

 

鍵を気軽にシェア!RemoteLOCK 導入によるゲストの反応や感想とは

これまでは、お客様自身でカードキーを管理する必要がありましたが、RemoteLOCK 導入後は、チェックイン時に発行される暗証番号で、鍵を開けることができるようになりました

グループでの滞在の場合も、1 人 1 人が物理的な鍵を持ったり、1 本の鍵やカードを使いまわしたりすることなく、LINE 等でサクッと暗証番号を共有するだけで誰でも鍵を開けられるので便利です。

実際、ホテルへの口コミでも、ホテルでの煩わしいチェックイン手続きがほとんどなく、非対面で完結できることなど、利便性の面でも、安全性の面でも評価いただいています。

 

おもてなしへの注力を実現!RemoteLOCK 導入による運営メリット

これまで、フロントに 2 名配置していましたが、RemoteLOCK の導入によりフロントオペレーションを大幅に削減することができました。

チェックインで混み合う時間は有人対応にし、フロントにスタッフがいない時には、東京のコールセンターから遠隔でご案内し、 ルームキーも RemoteLOCK の暗証番号を現地のプリンターに発行することでお客様へのお渡しが可能になりました。

ご案内やサポートといった業務を施設ごとではなく、ひとつの拠点に集約して行えるようになったことによるコストメリットは大きいと感じています。

さらに、RemoteLOCK の導入により削減した時間は、コンシェルジュやマーケティングオペレーションに充てることで、ホスピタリティの向上や新たな価値創造につなげることができました

 

IT 化により無機質な印象を受けるゲストはいないのか

RANDOR HOTEL では、iPad でのセルフチェックインとなっているため、お客様がタブレットでチェックイン手続きを行うと、 RemoteLOCK の暗証番号が記載された紙が発行されます。

紙に記載された入室用の暗証番号は、滞在期間しか入れないようになっているため、鍵の返却は不要です。

このような IT 化にあまり良い印象も持たないお客様もいらっしゃいますが、お電話にて iPad での操作方法を一つ一つ丁寧に説明することで、クリアできています。

IT に馴染みのある方には気軽にお使いいただけますし、そうでない方には個別に対応させていただいてますので、総じてお客様の満足度向上につながっていると感じています。

 

まとめ:フロント業務の省人化なら RemoteLOCK

「RANDOR HOTEL」では、RemoteLOCK 導入によるフロント業務の省人化・無人化を実現したことで、井上氏は「本当に助かっている」と言います。

特にコロナ禍では、思わぬ形で「非対面」「セルフチェックイン」へのニーズが高まったことで「非対面で良かった」という口コミが寄せられることも意外とあるようです。

今回のインタビューでは RemoteLOCK を選んだ決め手、RemoteLOCK 導入がもたらした効果や思わぬメリットまで幅広くお伺いしました。

フロントの業務の省人化・無人化を検討されている方、コロナ禍で生まれた非対面という新しいニーズに対応したいと考える施設様は、これを機に RemoteLOCK の導入を検討してみてはいかがでしょうか。



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