鳴子温泉に訪日客誘致 ゲーム開発のタイトーがHISと連携

ゲーム開発やアミューズメント施設の企画・運営を行うタイトーが、インバウンド(訪日外国人)誘致に乗り出した。宮城県大崎町の鳴子温泉郷へ台湾観光客を呼び込む体験型パッケージツアーを企画するなど、エイチ・アイ・エス(HIS)と連携して売り出していく方針だ。

鳴子温泉郷へのパッケージツアーは、HISの台湾現地法人が7月21日から販売を開始。ツアーの内容は、鳴子温泉郷を舞台にした日本の文化体験がテーマで、鳴子温泉郷を擁する大崎地域は、日本文化体験ツアーに適した要素が豊富だ。

体験する内容は「座禅」「茶道」「湯治」をメインに構成。湯治は鳴子温泉郷の一つ東鳴子温泉を利用する。同温泉は16軒の温泉宿があり、全てが自炊湯治の宿として利用でき、体験ツアーでも自炊を取り入れる。茶道や座禅では、専門家に協力してもらう。日本の伝統文化をインバウンドに体験してもらうことによって、世界に鳴子温泉郷や大崎市を発信される可能性が出てくる。

タイトーでは、アミューズメント施設の企画・運営などのノウハウを生かし、既にPR活動に着手。伝統と心に触れる旅と銘打ち「我愛宮城大崎(アイ ラブ オオサキ)」と名付けた3分間の動画を制作した。さらに、大崎地域を取り上げたSNSなどのコンテンツをつくり、魅力をアピールしている。

 

エンタメ企業と手を組んだ自治体の目論見

鳴子温泉のインバウンド誘致にタイトーが乗り出したのは、2016年3月23日に「大崎地域の観光振興を目的とする相互連携協定」を、宮城県北部地方振興事務所と大崎地域の1市4町(大崎市、色麻町、加美町、桶谷町、美里町)と提携したことが背景にある。県の地方機関と複数の自治体が、エンターテインメント分野の企業と観光情報発信に特化した連携協定を結んだのは、全国初のケースだった。

タイトーでは、大崎市のさまざまな魅力を伝えるバーチャルトリップサイトの「アイラブオオサキ」も運営。日本語のほか、英語、中国語、韓国語の多言語化に対応して、各種コンテンツを企画・制作している。大崎市、色麻町、加美町、桶谷町、美里町の魅力を伝えている。同サイトは、きれいな動画や画像を導入しているのが特徴で、ビジュアルによってイメージをつかみやすいのが利点だ。

大崎地域は、県内の中央に位置しており、冬は一面銀世界に覆われる。スキー場も数多い。南国の台湾にとって、日本の文化にふれる魅力がある一方で、冬の大崎地域の雪景色なども大きな観光の目玉になりそうだ。