ホテル・レジャー施設運営の東京商事が特別清算、負債額は1千億円超で今年最大

ホテルやレジャー施設を運営していた株式会社東京商事は、4月下旬に東京地裁から特別清算開始命令を受けていたことが明らかになった。帝国データバンクによると、負債額は今年最高額となる 1,004 億 8,300 万円に上る。

1973 年に創業された東京商事は、国内の観光地や都市圏などでホテルや遊園地、結婚式場、不動産業、ゴルフ場などの運営を担う企業グループの中核企業。

「ホテルグリーンプラザ軽井沢」や「軽井沢おもちゃ王国」といった自社のホテルや遊園地の経営にも乗り出していたほか、グループ企業の資金調達窓口としての機能も果たしていた。

1991 年 12 月期には年収入高 125 億円を計上していたが、その後、ホテル運営をグループ企業へ移管するなどしたことで、2005 年3月期の年収入高は 38 億 9,000 万円に減少。

不動産購入やグループ企業への貸し付けなどによる金融債務のほか、不良債権処理による連続欠損などで債務超過に陥っていた。

近年はグループ企業の再編を進めており、2018 年 3 月 30 日付けで会社分割によって新設した株式会社日本商事に事業譲渡。東京商事は 2020 年 11 月 30 日の株主総会における決議で解散していた。

帝国データバンクによると、2020 年 11 月末時点の負債額約 1,004 億 8,300 万円は、令和以降、最高額の負債総額になる。



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