民泊プラットフォームを運営するAirbnbは、旅行者であるゲストやホストを不正取引から保護するため、身元調査を行うスタートアップ企業「Trooly」を買収すると多数の海外メディアが報じた。
Airbnbは2015年から、カリフォルニア州ロスアルトスにあるTroolyと提携し、ユーザーの身元確認を委託していた。Troolyのテクノロジーは、公共データやソーシャルメディア、その他の情報源からのデータを分析し、Airbnbのシステム外で宿泊客とホストが裏取引するなどの様々な顧客違反を追跡する事が可能となる。
Airbnbの広報担当者Tim Rathschmidt氏は、「今後数週間でTroolyチームを迎え、一緒に働くことができるのを楽しみにしている」とコメントを発表した。買収価格や合意内容の詳細は公表されていない。
Airbnbでは宿泊予約ごとにホストは3%、ゲストは6%〜12%程度の手数料をAirbnbに支払わなければならない。支払いは必ずAirbnbを通して行わければならないが、ホストあるいはゲストのどちらかがAirbnb以外の方法での支払いを持ちかけ手数料を逃れるといった事例が発生することがあった。
Troolyの買収によりこのような不正は今後さらにできなくなり、プラットフォームの安全性はさらに高まることになりそうだ。
「Trooly」で15社目の買収を行うAirbnb
Airbnbは創業から9年ですでに14社を買収しており「Trooly」の買収で15社目となる。2017年に入りすでにソーシャルペイメントのTiltやラグジュアリー民泊のLuxury Retreats、DecoSoftwareといったベンチャーの買収を行っており、今後も積極的な買収が予想される。
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