ラスベガスで開かれたCES 2017でAirbnbはスマートホームのイノベーターであるVivint Smart Homeとの提携を発表した。CESとは、全米民生技術協会 (CTA) が毎年主催している見本市のCES コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (Consumer Electronics Show)のこと。
CESで発表されたこの提携により、Airbnbのホストは、自動キーレスアクセス、ホームセキュリティ、自動サーモスタット機能などを活用して、部屋の状況を管理することができるようになる。
AirbnbとVivint Smart Homeの提携は、米国とカナダのホストがエネルギーを節約し、その費用を削減するのに一役買いそうだ。
例えば、Vivint Elements Thermostatは住居内のスマートデバイスと連携して、ゲストがいつチェックアウトしたのかを正確に判断。ゲストが近隣を散策している間は、エネルギーを節約するため部屋の温度を自動調整してくれる。
AirbnbはVivintとの提携について、ホームシェアリングが旅行をより環境や社会にやさしい持続可能なものにできるのかの最新の例にすぎないと言う。
2016年秋、Airbnbはアメリカ国内最大手の太陽光エネルギープロバイダーであるSolarCityとの提携を発表し、同時にホームシェアリングがもたらす環境への便益も公表。
調査結果によると、米国のAirbnbリスティングは、ゲスト1泊あたりホテルと比べて63%少ないエネルギーを消費に押さえられ、ホテルと比べて温室効果ガスの排出量が61%削減されたという。
パートナーシップではSolarCity がAirbnb コミュニティーのメンバーに対し、太陽光パネルの設置で最大1000ドルをキャッシュバック。このキャッシュバックキャンペーンはSolarCityが現在展開している 国で行われ、家の所有者は自分の家にあった製品を選択するできる。さらに、Airbnbのホストになった既存のカスタマー及び新規のカスタマーには100ドルのAirbnb で使えるクレジットがもらえる。
《関連サイト》
Smart home partnership helps North American hosts conserve, spend less on energy
民泊にスマートデバイス導入の流れも
これらの事例はアメリカが中心となっているが日本国内でも民泊へスマートデバイスを導入する動きはある。例えば、多くの民泊施設では騒音が問題に挙げられているが、メトロエンジン社が販売する民泊センサー「ポイント」を導入することで、室内の騒音レベルを可視化。
室内で異常なレベルの騒音を感知すると自動でホストのスマートフォンに通知し、ゲストに注意を促すことが可能だ。民泊を合法的に運営することができる特区民泊では近隣住民の理解が欠かせない。
騒音を感知するスマートデバイスについては、導入することで近隣への配慮が見えやすくなることから導入する民泊施設も増えている。今後民泊の分野でもスマートデバイスが普及するのは時間の問題と言えよう。