「爆買い」ブーム一服 訪日客の行動特性調査で明らかに

東京都は、訪都外国人旅行者の行動特性に関する調査結果として毎年発表している「国別外国人旅行者行動特性調査」の2016年度結果を発表した。それによると、外国人1人が都内で使った金額は131,871円で、前年度比で13%(約20,000円)の減少になったことが明らかになった。中国人の「爆買い」ブームは終わったとも言われていたが、これが数字でも明らかになった格好だ。

調査によると、旅行中、最も支出の高い国・地域は中国だが、2016年度は203,816円で、2015年度の248,457円に比べて18%も減少に転じている。「土産買い物費」は139,769円で前年度比にして20%近くの落ち込みとなった。

【2016年旅行中支出額】(東京都調べ)

1位:中国    =203,816円(前年度比-18%)
2位:シンガポール=164,758円(同+1.5%)
3位:英国    =147,476円(同+15.7%)
4位:イタリア  =142,593円(同+0.1%)
5位:香港    =137,485円(同-15.4%)
6位:ドイツ   =133,688円(同+12.2%)
7位:米国    =130,885円(同-8.1%)
8位:豪州    =128,775円(同-5.9%)
9位:ロシア   =122,080円(同-28.7%)
10位:ベトナム  =119,100円(同-20.0%)

また訪問先に関する調査によると、訪問先で最も多かったのは「新宿・大久保」の56.9%で、「浅草」の48.2%、「銀座」の48.1%が続く。国・地域別による訪問地が大きく異なるのも調査結果で判明し、中国では買い物を中心とした旅行が顕著で7割以上が「銀座」が訪れている。

一方でタイ、シンガポール、マレーシアの東南アジアの国・地域では、6割以上が「新宿・大久保」に足を運んだ。欧米では「渋谷」が訪問地の上位だった。

調査方法は、2016年4月~2017年3月に羽田と成田の両空港の国際線ターミナルの搭乗待合ロビーで調査員が国籍を確認するこで行い、有効回答は計12,959人あった。

調査結果では都内における支出が落ち込んだものの、インバウンド(訪日外国人)が低迷したわけではない。調査によると全体で初来日が48.8%で、リピーターが過半数を超えている。3回以上来日したインバウンドは3割超で、都内での買い物も一通り終わったことが推測される。さらに、買い物から体験へ旅行の主目的の変化も挙げられる。

東京都産業労働局の「2016年訪都旅行者数等の実態調査結果」によると、インバウンドは1,310万人で前年比10.2%増の過去最多の記録となった。日本全体のインバウンド数でも2016年は2,400万人を超え、こちらも過去最多を更新している。東京では2011年から5年連続で急激な伸び率を見せている。

インバウンド需要は右肩上がりの成長を続け、2020年東京五輪・パラリンピックに向けて急上昇している。「爆買い」ブームは一服したが、インバウンド全体は引き続き増加しており宿泊などを含めた消費活動が今後も期待される。