日本が7位に後退 中国人旅行者が1年以内に訪れたい国

宿泊施設の予約サイト「Hotels.com(ホテルズ・ドットコム)」はこのほど、中国人旅行者の動向をまとめた「Chinese International Travel Monitor」を発表。中国人旅行者が1年以内に訪れたい国ランキングで、日本が昨年の2位から7位に後退したことが分かった。

1位はフランスと米国で、3位が豪州とカナダが上位を占めている。日本は一気に5段階も順位を下げた結果になった。ホテルズ・ドットコムによると、最近の中国人旅行者の傾向として、欧米などのバカンスや旅行の傾向として挙げられる「遠距離と長期間」の旅行にシフトチェンジしているためとみている。長期滞在の各種ツーリストプログラムが充実しているフランスを筆頭に、中国から遠方地の米国に人気が集中した形だ。

中国人旅行者が1年以内に訪れたい国ランキング

順位旅行先の国回答比率前年順位
フランス18%
アメリカ18%12
オーストラリア16%
カナダ16%17
ドイツ12%17
モルジブ11%
日本10%

※7位は日本のほかにニュージーランド、シンガポール、タイ、英国が入っている

日本はインバウンド(訪日外国人)に対して、「おもてなし文化」に象徴されるなど、きめ細かいサービスが世界の旅行者から好印象を持たれている。「中国人が最も歓迎されていると感じた」国のトップはタイ(2016年は5位)で、2位が日本(同1位)と日本に対する高評価は変わらない。ただし、フランスが7位(同6位)、米国が5位(同9位)など、「行きたい国」=「歓迎されている国」という図式になっていないのが特徴だ。

日本の2016年の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数

順位国・地域万人泊比率
中国1,68726.3%
台湾1,05316.4%
韓国77412.1%
香港5218.1%
米国4294.7%

※2016年観光庁の宿泊旅行統計調査による

日本には長期滞在に対応できるプログラムやシステムが、都市部やリゾート地を含めた宿泊施設に少ない。長期の滞在型旅行では、欧米が日本よりもはるかにリードしている。中国人の旅行形態も変化しており、爆買いに象徴される「物消費」から、体験型の「コト消費」へ進化している。こうした背景から、中国人の旅行に関する意識も徐々に変化の兆しを見せ、“欧米志向”につながっているとみられる。

ただ、今回の結果は、あくまで中国人旅行者の希望として、日本が下位になったにすぎない。2016年に中国人旅行者が日本で宿泊したのは、1,687万人で前年比3.5%増だ。中国人にとって、実際の旅行先としての日本を選択しているケースは、引き続き高水準で推移するとみられる。