中国最大手オンライン旅行予約サイト Ctrip(シートリップ)は 10 月 25日、株主総会の決議を経て社名を Ctrip(シートリップ)から Trip.com トリップドットコムグループ)に変更することを決定した。会社名は「Ctrip.com International、Ltd.」から「Trip.com Group Limited」に変更される。
名称変更案の投票は金曜日に上海で行われた同社の年次株主総会で決議された。同社の主要ブランドであるTrip.com(トリップドットコム)、Qunar(チューナー)、Skyscanner(スカイスキャナー)は、Trip.com Group Ltd. の傘下に入る予定。
2019 年 11 月 5 日に新しい会社名で取引を開始する予定であり、ナスダックに上場している Trip.com Group(旧 Ctrip.com )の銘柄コード「CTRP」から「TCOM」に変更される。
名称変更に伴うリブランディングについて、シートリップは9月上旬の第2四半期決算発表で公表。10月25日に開催される Ctrip の年次株主総会での投票によって決定する予定になっていた。2018年以来、大手オンライン旅行サイトによる社名のリブランディングはこれで3社目。
すでに社名変更した企業には、旧Priceline Group(プライスライングループ)のBooking Holdings(ブッキング・ホールディングス)、旧Expedia Inc.(エクスペディア)のExpedia Group(エクスペディアグループ)がある。
Ctrip会長のジェームス・リャン(梁建章)氏は第2四半期決算発表の際に「新しい名称は私たちが提供するサービスと製品を反映しており、世界のユーザーが簡単に覚えられるもの」だと述べていた。
「Trip.com」のドメインは、元々エクスペディアが所有していたもので、のちに旅行計画サービスのGogobot(ゴゴボット)に売却。2017年にCtripがGogobotを買収したことで、Trip.comのドメインは、Ctripのもの。
Ctrip CEOの ジェーン・スン(孫潔)氏は金融アナリスト向けの決算説明会で、第2四半期では総売上高の35%を占めていた海外収益が、今後3~5年のうちに40〜50%を占める可能性があることに言及。同社にとっては国際ビジネスが今後の成長のカギを握ることは確実であり、Trip.comへのリブランディングによりグローバル展開を強化するという意思表示とも取れる。