大和ハウス、訪日客用に3,000戸を整備 ホテル営業の許可で運営

大手住宅メーカーの大和ハウス工業が2020年までに、インバウンド(訪日外国人)を対象にしたホテル仕様の賃貸マンション3,000戸を全国で整備すると、9月14日付の日本経済新聞が報じた。1泊~数年程度の長期滞在まで対応できるよう検討している。

日本経済新聞によると、民泊用に整備した場合、通年での運営ができないため、「ホテル営業」や「簡易宿所営業」で自治体の許可が得られるようにするという。大和ハウスでは今後、建設予定地の自治体と協議をしながら、地域にとって負担の少ない事業運営を目指していく。

整備する物件は、キッチンを併設しており、4~6人の家族・グループでの利用を視野に入れて建設。長期滞在で休暇を楽しむ欧米様式を参考に、サービス内容を特化させて、1泊~数年程度の長期滞在もできるようにしていく。民泊では対応できず、ホテルの宿泊料金以下となり、ニッチなニーズに着目した。

マンション1戸あたりの戸数は、4~100戸で間取りは2~3部屋で40~60㎡を想定しており宿泊料金は1泊30,000円前後を予定している。6人で利用すれば1人5,000円前後となり、一般的なホテルよりも安価になる。長期滞在者も料金的に利用しやすくなるのが特徴だ。

ホテルサービスのように、長期滞在では週2回をめどに清掃やリネン類などの交換も行う。宿泊物件の規模に応じて、フロントも設置し、宿泊者の要望に応えるなどのコンシェルジュを常駐。英語や中国語など多言語に対応したスタッフの配置、外国人スタッフの採用も視野に入れている。

大和ハウスでは、インバウンドが集中する東京や大阪などで地権者と交渉を始めている。早急に事業展開をするため、自社で土地を購入するほか、土地の所有者とアパート・マンション建設の受託契約を結んで運営するなど、両面での展開を考えている。1戸当たりの建築コストを1,000万円前後に設定し、投資額が最大で300億円規模になる見込みだ。

2018年6月頃に一定のルール下で全国的に民泊を解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されるが、年間の営業日数は180日の上限に設定されいることから民泊新法の枠組みでの事業展開を避けた。同社では複数のホテルも運営しており、これらのノウハウを新たな形式の宿泊スタイルへ生かすつもりだ。