JALがトリップアドバイザーと提携、訪日外国人の国内旅行を活性化へ

日本航空(JAL)は旅行口コミサイト大手の米トリップアドバイザーと提携し、訪日外国人の国内旅行喚起のための取り組みを共同で行うと発表した。

両社は共同で日本特集サイト「Untold Stories of Japan(知られざる日本)」を運営。JALは独自の日本コンテンツの作成や情報提供を行い、トリップアドバイザーはサイトの構築・運営等を行う。サイトは2017年10月中旬以降のオープンの予定で、当初は東北・九州・沖縄・東京近郊のコンテンツを中心に展開する。

同サイトを通じ、知名度は無くとも魅力を有している各地域、都市、施設等を紹介することで、訪日外国人の国内旅行を喚起。JALは訪日旅客専用運賃の「JAL Japan Explore Pass」を紹介することで、国内線利用活性化による国内線事業収益力の強化を果たすとしている。

新たに立ちあげるサイト「Untold Stories of Japan(知られざる日本)」は英語、中国語(繁体字)、タイ語を始めとする多言語に対応し、様々な国からの訪日外国人に対応の予定。

またサイトはデスクトップ、タブレット、モバイルの各環境下で閲覧可能とすることで、ユーザーはどのようなシーンにおいても利用可能となる。

トリップアドバイザーは月間来訪者数、約4億1500万人の世界最大の旅行サイトであり、JALは同社との提携による同社ノウハウを活かし、世界に対する発信力を備えた日本紹介サイトに育て上げる考えである。

 

訪日外国人の興味は東京・大阪・京都に偏重

トリップアドバイザーのデータによれば、日本旅行への関心は年々高まっており、同社の日本関連ページは過去年平均30%の増加を見せている。しかしながらサイトの閲覧先は東京・大阪・京都の三大都市に偏る状況が存在。

訪日が2度目以上となるリピーターが増加の中、広島や飛騨高山と言った地方の人気も高まりつつあるが、依然として人気は三大都市に偏在している。

JALとトリップアドバイザーの提携による新サイトにより、まだ外国人に知られていない地方等の魅力の発信は、人気が三大都市に偏る状況の解消並びに、地方の訪日外国人増加に寄与するものと考えられる。

リピーター客が増加しつつあり、訪日外国人のニーズも多様化している中、10月オープンのサイト「Untold Stories of Japan」がどこまでそれらニーズを満たすことができるのか、また実際に三大都市から地方都市への訪日客の新たな移動の流れが生じるのか、今後注目を浴びるサイトとなりそうだ。



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