欧州連合(EU)は、日本を含めた十数カ国からの外国人観光客やビジネス客受け入れを 2020 年 7 月 1 日から解禁する方針を明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大が続くアメリカなどの諸外国は、受け入れの対象外とする方針。
EU では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い 3 月中旬から、EU 域外からの渡航を原則禁止していたが、感染が収束しつつある国や地域からの外国人渡航者の受け入れを開始する。
EU は近いうちに受け入れる国を掲載したリストを公表。受け入れの対象となるのは、感染が収束傾向にある国や地域に限定され、日本や韓国のほか、タイ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダなど十数カ国になる見通し。感染が増えている米国やブラジル、ロシアは除外される。
一方で、7 月 1 日以降、今回の入国制限緩和によりヨーロッパへの入国が問題なくできたとしても日本への帰国時に不便を強いられる可能性が残る。日本政府は、検疫の強化、査証の制限等、航空機の到着空港の限定等及び到着旅客数の抑制の措置等の水際対策を 6 月末まで延長して実施。
2020 年 6 月 29 日現在、日本国籍も含む全ての入国者に対して、健康状態に異常のない方も含め、検疫所長の指定する場所で入国の次の日から起算して14 日間の待機及び、空港等からの移動も含め公共交通機関を使用しないことを要請している。
このため、入国前に入国後に待機する滞在先(自宅)と、空港等からその滞在先まで移動する手段(公共交通機関以外)を確保する必要がある。
加えて、入国した日の過去 14 日以内に入管法に基づく『入国制限対象地域』に滞在歴のある方については、全員に PCR 検査が実施され、検査結果が出るまで、自宅等や空港内のスペース又は検疫所が指定した施設等での待機が求められる。
ヨーロッパは原則として『入国制限対象地域』の対象となることから、PCR 検査が実施され到着から入国まで数時間、結果判明まで1日~2日程度の待機が必要になる。