福岡市の高島市長は、本日の定例会見で、個人の自宅やマンションを宿泊施設として提供する「民泊」について、大きなイベントの開催日などに限り許可する方針を明らかにしました。
嵐とEXILEのおかげ?
福岡市でこのような発表が行われたのは、嵐とEXILEが12月にヤフオク!ドームでツアーの開催を予定しており、公演期間中のホテルが非常に取りづらくなっているため。
嵐は、2015年9月にも宮城県で行われたツアーでも、公演期間中仙台を中心にしたホテルが全く取れない事態に陥っていました。
訪日外国人の数も前年比140%以上の成長を持続している中で、嵐やEXILEなどの人気アイドルグループによる全国ツアーによる宿泊施設の不足は今後も発生すると言える。
日時 | 会場 | アーティスト |
12/17(木) | ヤフオク!ドーム | 嵐 |
12/18(金) | ヤフオク!ドーム | 嵐 |
12/19(土) | ヤフオク!ドーム | 嵐 |
12/26(土) | ヤフオク!ドーム | EXILE |
12/27(日) | ヤフオク!ドーム | EXILE |
旅館業法は大丈夫なの?
旅館業法では、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業を行う場合、許可が必要になってきます。今回のような一時的な民泊は旅館業法上問題ないのか気になる方がいらっしゃるかもしれません。
従来は、宿泊料を受けとる民泊は旅館業法に抵触する恐れがありましたが、6月30日に閣議決定された「規制改革実施計画」のp39には、次のような記述がなされ、イベント時にお金を支払っての民泊が可能となりました。
そのため、今回の嵐とEXILEのツアー期間中における有償民泊は、申請して許可が得られれば合法的に民泊が行えることになります。
イベント開催時の旅館業法上の取扱いについては、「反復継続」に当たる場合には、旅館業法施行規則第5条第1項第3号による特例の対象として取り扱うこととなるが、年1回(2~3日程度)のイベント開催時であって、宿泊施設の不足が見込まれることにより、開催地の自治体の要請等により自宅を提供するような公共性の高いものについては、「反復継続」するものではなく、「業」に当たらない。
なお、自治体の要請等に基づき、公共性が高いことを要件とする考え方であることから、開催地周辺の宿泊施設が不足することの確認や反復継続して行われていないことが確認ができるよう、自宅提供者の把握を行うことなどが求められる。
■小規模宿泊業のための規制緩和①(イベント等を実施する際の「民泊」における規制緩和)
イベント開催時であって、宿泊施設の不足が見込まれることにより、開催地の自治体の要請等により自宅を提供するような公共性の高いケースについては、旅館業法の適用外となる旨を明確にし、周知を図る。
申請方法
事前に別紙「様式1 (20kbyte)」を[経済観光文化局 観光コンベンション部 MICE推進課]宛に郵送もしくは持参する必要があります。
提出後,市が内容を確認の上,要件に合致しないものを除き要請の連絡来次第、宿泊者の募集が可能になります。
なお、申請を行う場合、旅館業法を所管する部局に情報提供をするとのこと。
宿泊施設の不足が見込まれることに伴う試行的取組みについて(募集)