Airbnb(エアービーアンドビー)は、初めて米検索エンジン大手のGoogle(グーグル)が提供する民泊一括検索サービスへの掲載を開始したことが明らかになった。現時点では公式な発表はないが、すでにGoogleの民泊検索サービスに Airbnb のリスティングの掲載が掲載されている。
現段階では、イギリスやフランスなどのヨーロッパの一部地域に限られ日本のリスティングは対象外となる。
民泊一括検索サービスとは、Google ホテル検索の中で提供されている機能の一つで、民泊(バケーションレンタル)のみを絞り込んで宿泊施設の比較検索ができるサービス。
Googleの民泊一括検索サービスには、すでにオンライン宿泊予約のExpedia(エクスペディア)やExpedia傘下のVrbo(ヴァーボ)、TripAdvisor(トリップアドバイザー)などが参加している。今後、グローバルに展開させるかどうかについては明らかになってない。
すでにAirbnbに掲載されたリスティングはGoogleにも掲載されており、Google ホテル検索から目的地に「パリ」を指定して検索するか、「Vacation rentals in Paris」など民泊に関連したキーワード検索で表示されるローカルパックからも確認できるようになっている。
Googleは、昨今ホテルや民泊、フライトなどの旅行分野におけるサービスを強化。2019年初めにはホテル予約サイトのようなUIでホテルを探せるようにしたほか、ホテルや民泊に関連した検索結果に表示されるローカルパックの機能改修を行っている。
Airbnbに掲載されているリスティングがGoogleの民泊一括検索サービスにリスト化されるのは今回が初めてとみられ、Google ホテル検索のユーザーは、多くのホテル予約サイトの中から宿泊先を選択できるようになり利便性が高まるほか、Airbnbに掲載を行っている宿泊施設は、Googleユーザーを獲得できる利点ががある。
Airbnbが初参加の裏で、Bookingグループは撤退
AirbnbがGoogleの民泊一括検索サービスに参画した一方で、Booking.com(ブッキングドットコム)を傘下に持つBooking Holdingsグループのオンライン予約サイトAgoda(アゴダ)は、Googleの民泊(バケーションレンタル)事業から撤退する方針を固めた。
Booking Holdingsは、オンライン予約サイトのBooking.comのほか、メタサーチサイトのKAYAK(カヤック)、Agodaなどを傘下に持つ企業で、AgodaがGoogleの民泊事業から撤退したことで、Bookingグループは、Googleの民泊一括検索サービスから完全撤退したことになる。
Googleは2019年10月上旬にGoogle ホテル検索にて提供していた民泊一括検索サービスを強化し、通常の検索結果にも民泊のローカルパックの提供開始を発表したばかり。Agodaの撤退はGoogleが民泊サービスを強化する矢先の出来事となった。
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