Googleの民泊検索サービスからBooking Holdings傘下のオンライン予約サイトAgodaが撤退

Booking.com(ブッキングドットコム)を傘下に持つBooking Holdingsグループのオンライン予約サイトAgoda(アゴダ)は、Googleの民泊(バケーションレンタル)事業から撤退する過程にあると米旅行メディアのSkiftが報じた。

Airstairが独自に調査したところでは、すでにGoogleの民泊検索の検索画面にAgoda Homeのリスティングは掲載されていない。2019年3月にGoogleはホテル検索からExpedia(エクスペディア)、Vrbo(ヴァーボ)などの民泊仲介サイトに掲載されたリスティングを一括検索できるサービスを提供。

提供開始時には、Agoda(アゴダ)の民泊プラットフォームであるAgoda Home(アゴダホーム)に掲載されたリスティングをGoogleの民泊検索で検索することができており、Agodaの掲載は約半年での終了となった。

世界最大級のオンライン予約サイトであるBooking.comはGoogleのバケーションレンタル事業には参加しておらず、Booking Holdingsグループのうち参加していたのはAgodaのみ。Agodaの撤退により、同グループ傘下のブランドはGoogleの民泊事業に当分は参加しない見通し。

Googleは2019年10月上旬にGoogleホテル検索にて提供していた「民泊」一括検索サービスを強化し、Googleの通常の検索結果にも民泊のローカルパックの提供を開始。Agodaの撤退はGoogleの民泊サービスを強化する矢先の出来事となった。

なお、民泊仲介サイト大手のAirbnb(エアービーアンドビー)は、これまで一度もGoogleのバケーションレンタル事業に対してリスティングの供給は行っていない。

Bookingグループの撤退以降も、Googleのバケーションレンタル事業へリスティング供給を継続するExpediaとExpedia傘下の民泊サイトであるVrboは、同社競合企業の撤退に伴い、短期的には「最大の受益者」になる可能性がある。

Googleの民泊検索サービス検索結果より

Googleのバケーションレンタル事業にリスティングを供給するかどうかは、個々の民泊サイトやOTAの方針によって大きく左右されているようだ。

Googleのバケーションレンタル事業にトラフィックがあることは既知の事実ではあるが、一部の顧客データはGoogleしかアクセスできないものになってしまう。一方で、OTAでの直接予約を推進することで、すべての顧客データを獲得できるほか、予約コンバージョン率を向上させる旅行者への様々なアプローチも可能だ。

Googleのバケーションレンタル事業に参加していない民泊サイトやOTAは短期的なトラフィックではなく、中長期的な観点で顧客接点を作ることができる点を重視していると言えそうだ。

例えばBooking Holdingsは、2019年5月にシンガポールに本社を構える東南アジア最大の配車サービスGrab(グラブ)を業務提携。GrabのアプリからBooking.comに掲載されたホテルを予約できるようにしたほか、韓国の宿泊予約サイトベンチャーYanolja(ヤノルジャ)へ出資を行うなど戦略的な業務提携や出資を継続している。

Googleは、Googleホテル検索などホテル業界に特化したサービスの強化に余念がないが、既存のオンライン予約サイトがホテル業界におけるGoogleの存在をどのように見るかに、OTAの戦略が見え隠れする。



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