新型コロナウイルスは紛れもなく、航空業界やホテル業界に壊滅的な影響を与えている。トレンドデータ分析企業の SEMrush による Google 検索ボリュームの追跡調査が、それを証明している。
SEMrush の調査結果によると、グーグルを利用した航空会社の検索は1月から2月にかけて 17% 減少。なかでも最も打撃を受けた航空会社は中国南方航空(45% 減)で、バンコク航空(33% 減)と中国東方航空(33% 減)が続いた。
ただし、検索件数は3月には平均で 16.5% 増加する、という明るい見通しを SEMrush は出しているほか、各航空会社は2、3月にソーシャルメディア上で「ダメージコントロール」を非常に活発に行ったという結果も出ている。
SEMrush は航空会社に対する人々の反応を見るため、Twitter のセンチメント分析を実施。それによると、デルタ航空、ラインエアー、イージージェット、アメリカン航空、英国航空、ルフトハンザ航空、カンタス航空、サウスウエスト航空、KLM が最もツイートされたという。
データ分析では興味深いことに、ツイートは否定的なものよりも肯定的なものだったという。肯定的な言葉で航空会社を表現したツイート数が最も多かったのはカタール航空で、サウスウエスト航空、トルコ航空が続いた。「否定的な口調でツイートされることが最も多かった」航空会社はルフトハンザ航空だった。
ホテルに関しては、世界的な大手チェーンの検索件数は1月から2月にかけて平均4%減少。最も影響があったのは 33% 減少したラッフルズ・ホテル&リゾートで、チョイス・ホテルズが 19% 減少、ベルモンド・アマン・リゾーツ、リッツ・カールトン、ディズニー・リゾート・ホテルもそれぞれ 18.5% 減少した。
SEMrushは「航空会社の検索数は3月には回復するが、大手ホテルチェーンの検索数は3月にはさらに減少し、業界平均では 14.9% 減少する見込み」と分析している。